03/04/05

ストーカー法・迷惑防止条例と警察権乱用の危険2

話が横に行ってしまいましたが、ストーカー法の問題点は外にもあります。
ストーカー法第5条(禁止命令等)2号で、公安委員会は、
 「更に反復して当該行為が行われることを防止するために必要な事項」
の禁止を命令できるのですが、その必要な事項は法律でなく公安員会が定めるのです。
これまで書いて来たように、定義の曖昧な周辺行為ですから、予め法で決めるのは困難なので、事案に応じて機動的に命令事項を決めるしかないのでしょう。
その必要性は分りますが、そうした場合には一定期間内に議会又はこれに類する機関の承認を得なければ、無効にすると言うのが立法の常道ではないでしょうか?
緊急事態に備えた各種制度例えば予備の支出や、緊急出動などは事後に国会や議会の承認を求められるのが原則です。
緊急事態法や予備費の支出、緊急逮捕のようにやってしまったことは、あとで承認を得られなくとも、やったことは取り返しがつかないので、政治責任になるだけです。
ところが、このストーカー法の必要事項の定めは将来に向けた命令ですから、緊急逮捕のように何時間内に裁判所にと言うのではなく、2週間とか3週間内の事後承認でも、その承認を受けられなかった日から、効力を失うだけでも、実効性が高いのです。
しかも、その承認を得る期間内に命令違反で逮捕されてしまっていたとしても、これが後日議会等の承認を得られず、無効になれば、裁判では無罪になるメリットがあるのですから、他の緊急関係処理に比べて、実効性の高いものになるはずです。
議会や第3者の非難を恐れて、敢えてそうした規定を設けなかったのでしょうか?
確かに、個別問題の発生のたびに、個別事情に応じた手作りの命令が多数発令されるものですから、一々議会承認になじまないとは思いますが、それでも緊急逮捕の場合の裁判所のチェックのように第3者のチェックを工夫する余地があったのではないでしょうか?
あるいは刑事裁判になったときに、禁止命令に違反したら即有罪というのではなく、違反行為とされる公安委員会の定めた必要事項が、本来必要であったのかなかったのかを争う道が残されていてほしいものです。
被害申告者に必要であっても、命じられた方の権利を不当に制限しないか(例えば数軒隣に住んでいる場合、あるいは通勤経路、通学路が同じ場合など、周辺はいかい禁止といわれても困るでしょう。)どうかなどの公平性の判断などを、争う道が必要です。
聴聞手続きがあるのですが、私が言うのは警察機関外の第3者に訴える方法のことです。
裁判所や議会のような第3者機関からのノーチェックで、禁止事項を定められるようになっていて、この「必要な事項」の禁止に違反したら即刑事罰になるのですから、極端な言い方をすれば、ナチスの授権立法みたいなものです。



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