03/03/05

ストーカー法・迷惑防止条例と警察権乱用防止2

ストーカー法の処罰要件の、ひとつひとつの行為そのもの・・・はいかい、付きまとい、メール等は、それ自体が犯罪でなく周辺的行為でしかないのですから、何をしたら違反なのか構成要件的にはきわめて不明瞭です。
軽犯罪法については、後に触れますが、軽犯罪法では1応犯罪類型がきっちり決まっているのに比べても緩やかです。
例えば
ストーカー法の定義を見ましょう。

第2条(定義)
1  つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、又は住居等に押し掛けること。   
2  その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
3  面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること。
4  著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
5  電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ若しくはファクシミリ装置を用いて送信すること。
6  汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
7  その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
8  その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置くこと。
(前項第一号から第四号までに掲げる行為については、身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限る。)を反芻してすることをいう。

上記各号を見れば分るように、ひとつひとつは普通の社会生活で誰でも行っている行為の集積でしかないのですから、定義とは言っても前後の状況によって見る人さまざまな解釈が可能です。
従来の刑法(人を傷つける・殺すなど)のように、非日常・一義的に明らかな概念ではありません。
そこで濫用を防ぐために、同条本文で「・・・・・・・恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で・・・・・」という目的規定をおくことで絞りをかけておいて、それでも心配なので、最後の括弧書きで、(・・・・の場合に限る)と限定しているのです。
   「これだけ絞りがあれば大丈夫じゃあないの」
   「何を心配しているの?」
と言う人が多いでしょう。
ところがこんな程度の絞りでは、どうにもならないのを、この法律自体で認めているのが次に紹介する条文です。



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