03/29/03

地価公示制度(公示価格と実勢価格)3

 地価公示法第8条の続きです。
資格を持っていると言うのは弱いものですね、不動産鑑定士が政府の言うとおりにしないと法律違反の鑑定をした事になります。
公示価格の意味は第1条の解説で書いたとおり、政府が考える望ましい価格指標ですから、実勢価格とは当然異なります。
この条文は、不動産鑑定士が実勢制価格の鑑定をする際に、政府が誘導すべき指標として公示したはずの価格を基準にして鑑定する事を不動産鑑定士に対して、強制しているのです。
不動産鑑定士としては、資格に直結しますので、この法律に従った鑑定をするより外ありません。
そこで、不動産鑑定士に鑑定を頼むと、実勢と懸け離れた鑑定価格がでてくる仕組みになりました。
ちなみに、後記日経新聞の記事の題名は、「鑑定価格 実勢を映さず」というものです。
当たり前と言えば当たり前の帰結ですよね。
政府や役人と言うのは、権力を握ると、自分達がオールマイテイのような錯覚を起こして、何でも決められると思うのでしょうかね?
江戸時代の8代将軍徳川吉宗は、その治世を通じて、米の価格維持に取り組んでいましたので、米将軍とも言われていますが、権力をもってしても価格の騰落ばかりは、どうにもならなかったと言われています。
歴史上明らかなように、価格は経済活動の結果決まってくるものであって、政府や権力者が経済活動の基礎を変更しないで、価格だけ思うようにできるものではありません。
政府に付き合わされている不動産鑑定士は気の毒ですね、実勢にあわない鑑定ばかりしているので、殆ど誰も信用しない仕事になっています。




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