03/26/03
競争入札制度と最低価格制度(事前公開)5
最低価格の事前公開は、情報公開としては凄く進んでいるように見えて、実は入札制度の趣旨から言って後ろ向きなもの、すなわち、一種の談合価格を公的に指導ないし、強制することにならないかと、私は心配しています。
裁判所の不動産競売でも最低売却額が公表されていますが、最低売却額での取り引きが実際上あり得ないないから、それ以上のどの辺の額で落札されるか分からないところに妙味が有る訳です。
公共工事の入札の場合も、最低価格で入札するような業者の存在が考えられない経済事情のもとでは、最低価格を事前公開しても競争入札と矛盾しないでしょう。
すなわち、最低売却額や入札最低価格は、実勢価格から懸け離れている事が必要なのです。もしも、裁判所の不動産競売で最低売却額が実勢価格より高すぎたりすれば、入札者がなくなっていつまでも競売手続きが進まず、社会的な非難を受けます。
バブル期には、実勢を全く反映しない低い官製の鑑定価格でも、競売に支障はありませんでした。
しかし、バブル崩壊後、実勢より高い官製の鑑定価格では全く売れず、事件が滞る一方になりました。
不良債権処理に躍起になっている政府与党から非難されて、価格の見直しをする必要に迫られた裁判所は、とっくに官製鑑定価格の採用をやめて、これにこだわらない売れる価格を鑑定士に要請するようになっています。
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