03/25/03
競争入札制度と最低価格制度(事前公開)4
発注行政庁としては、入札最低価格は、健全な工事施工の確保と健全な競争確保の為に必要な制度ですが、他方、入札参加者にとっては、この数字を予め知る事は落札の成否をきめる死活問題となっていました。
バブル崩壊後、価格破壊が進み、少しでも安くという風潮から値下げ競争になっていた業界にとっては、1円でも最低価格より低い入札が失格になってしまうのですから、値下げの最下限を知る必要があったからです。
数年前までは、最低価格が漏えいすることが多々あって刑事事件としてマスコミを賑わしていたのですが、近年基準価格制に移行して来たので、基準価格採用入札では価格情報の価値が減少しました。
そのため、自由競争(役所の判定では、過当競争?)が進み始めて、汚職もなくなる期待が生まれていたように思います。
今度は最低価格制に復帰するので、再び最低価格の情報は、刑事罰を覚悟しながらでも欲しくなる情報に戻ります。
最低価格該当入札の実績を紹介しますと、最低価格の上下僅か千円、数百円単位の誤差で入札価格が並んでいるのです。
僅か何百円でも下回った業者が失格し、何百円でも高い業者も、最低価格にぴったりの入札業者数社に負けてしまい、最低価格ぴったりの数社間で籤引きして落札者を決めている事例があります。
ある程度の計算方法が議会答弁をとおして分かると言っても、端数切り捨てや切り上げの細かいところが分からなくて、苦労しているのが実情のようです。
確かに、ここまで何百円〜何千円単位で最低価格付近に張り付く入札結果を見ると、落札出来るか否かは、運だけのようでもあります。
どうせそこまで来たのならば、事前開示して(全部籤引きにして)も同じではないかと言う事になったのかも知れません。
以上の経過からすると、最低価格をすべて事前公表すれば、入札価格は必然的に最低価格付近どころかぴったりの価格に張り付く結果になると言えるでしょう。
むしろ、わざわざ最低価格よりも500円や1000円だけ高く入札している業者がいれば不自然の疑いが生じると言うものです。
覚醒剤使用や窃盗や横領を処罰しないことにすれば、世の中から覚醒剤犯・窃盗犯や横領犯は皆無になりますが、覚醒剤使用者・窃盗や横領がなくなる訳では有りません。
最低価格を事前公開すれば、その情報入手の為の犯罪はなくなるでしょう。
しかし、究極の価格を知らないからこそ、競争入札が成り立つのではないでしょうか?
入札制度は何のために有るのでしょう?入札制度の存在意義について考えて見ましょう。
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