03/16/03
直接民主主義と情報公開 1
イラク情勢が緊迫して来ましたので、遺言のコラムを少し休んで、民主主義について皆さんとともに考えてみたいと思います。
日本国民の知的レベルの高さ及び、インターネットやファクシミリの発達を考えると、直接民主主義の実施が可能である事は、2003年2月9日までのコラム『直接民主主義の可能性』の連載で書いて来たとおりです。
小泉首相は、イラク問題について、戦争に反対する『国民世論は、誤りが多いものだから必ずしも従う必要がない』と言い切っています。
但し、1週間程前のマスコミ報道ですので、私の受け取った記憶に基づくもので文言自体忠実に再現したものでは有りませんので、その趣旨で御了解下さい。
彼は、日清戦争後の三国干渉に対する、国民の大反対運動を念頭においているものと思います。
しかし、国民に正確な情報を流さないで、『如何に三国干渉が不当か』と言う一方的な情報だけを国民に流しておいて、いきなり政府が妥協したので何も知らない国民は『不当な干渉に屈した』と言う気持ちになって、憤激したに過ぎません。
こうした指導者と支持者の行き違いは、戦後も長い期間存在していました。
政府の、『民をして知らしむべからず」と言うやり方を踏襲していたのは、実は労働組合や社会党など革新を名乗る組織でした。
彼等指導者?と名乗る人たちは、ストや審議拒否などに踏み切るために大袈裟に与党や経営側の『非』を主張していたかと思うと、ある日突然妥協して一般党員や組合員ともめ事を起こして、責任問題に発展したりしていました。
我々弁護士仲間でも、似たような事件処理をしている人がいます。
こういう形で仕事をしている弁護士が相手方になると、和解がとても難しくなります。
弁護士があまりにも一方的な考え方を、自分の依頼者に説明していると、少しの妥協でも依頼者が納得しなくなってしまいます。
弁護士は、受任段階で、有利不利な点を比較し、且つ社会正義の観点から落ち着くべき着地点を説明していれば、妥当な和解が容易になると思います。
私は、指導者と称する人よりも、国民のレベルが格段に低いとは考えていません。
判断の間違いが起きるのは、情報が十分に行き渡っていない事に有ると思います。
情報さえ行き渡れば国民の判断は、特定の利害や収賄によって歪まない分、却って正しいものになる筈です。
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