03/15/03
遺留分6(立法論2 )(民法54)
学者は、「遺留分がないと被扶養者が路頭に迷う」と言いますが、被扶養者が未成熟の子供の場合、その母が全部相続すれば子供が生活に困る事態は生じ得ません。
子供の養育は母に任せればいいのであって、未成年の子供が独自に取得する実益は殆ど考えられません。
離婚事件でも、養育料ないし『子供が親に食わせてくれ』と言う権利は、子供の固有の権利ですが、実際4歳、5歳の子供が権利行使出来ませんので、親権者母が法定代理人として要求し、権利行使しているのです。
そればかりでなく、獲得した養育料の利用も赤ちゃんには出来ませんので母親がそのお金で買物をして料理して食べさせるのです。
子供が大学生になっている場合でも、同じです。
自宅の外に母が銀行預金全部を相続しても、不足分は働いてでも子供を卒業させようと努力するのが普通です。
十分な預金を相続しながら、「子供を路頭に迷わせる』母がいるでしうか
このように考えると、子供が母相手に遺留分請求の裁判をする必要性は皆無と言ってもいいでしょう。
サラリ−マンが人口の大半を占めている現在では、子供が大学生以前に夫が死亡すると、子供を卒業させられるかどうかが大問題になる家庭が大半で、遺産争いどころでは有りません。
従って子供と相続争いになる事例は、父親が80才〜90才で死亡し、子供が独立している場合に母親を巻き込んで争う事例が中心です。
子供が独自に相続する経済的メリットとしては、親の養育から独立して生活出来ている場合しか考えられないのですから、その子供は既に被扶養者ではない場合です。
そうすると、既に経済的に独立した生活をしている子供の権利擁護することになる遺留分権が、何故被扶養者が路頭に迷うのを防ぐための制度だと言う根拠と繋がるのか疑問です。
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