03/14/03
遺留分5(立法論1)(民法53)
これからの遺留分制度のあり方について考えてみましょう。
難しく言えば、解釈論でなくて、立法論と言います。
法律は滅多にない事も手当てしておく必要がある事もありますが、遺留分制度は、制度として、原則になっているところが問題です。
気に入らない子供、と言うといかにも親が専横のようですが、放蕩息子、やくざになってしまった息子、今で言えばサラ金に借りて幾ら解決してやっても借金を繰り返す息子などがいると、戦前は、家の制度の関係で、廃嫡と言う仕組みがありました。
家の制度がなくなって、廃嫡制度は廃止になりましたが、この制度は、家の財産を守るためにあったのですが、今はどうでしょうか?
現在問題なのは、廃嫡制度がなく、排除と言って、被相続人を生前虐待したような特殊な非行があった時だけ相続資格をはく奪出来るだです。
前記の放蕩息子に相続させても、直ぐやくざの食い物にされると言う場合、その子に相続させずに他の子供に相続させたいものです。
散々これまで尻拭いをして来たので、もう一銭もやりたくないと言う事件が幾らもあります。
現在遺留分が問題になっているのは、こういう事件が多いのです。
100%と言って良い程、親はどの子も可愛いものですから、余程の事がない限り、心情的に叉は実質的に公平な相続を考えているものです。
子供から見たら不公平かも知れませんが、身体障害者まで行かなくとも、『能力の劣る子には大目にやりたい、あの子は事業で成功しているから少なくてもいいだろう』などと言うのもそうした考えの一つです。
もっとも、家の財産から個人の財産になったと言っても、すべてがそうなったのではなく個人事業主等もいる事はいるので、家族に潜在的持ち分のある場合がある事を100%否定しているのではなく、社会構造が概ねそうなったと言う事を述べているものです。
また配偶者に関しては、潜在的持ち分が常にある事になっていて、相続持ち分も、2分の1となっているばかりか、財産がいかに多くても、相続税は2分の1までは非課税とされております。
こうした点から考えると、現在では子供の父母である配偶者がいる場合、子供の遺留分は廃止して、遺留分は配偶者に関する限り存続すれば、合理的な意義があると私は考えます。
しかもその場合、遺留分は相続分の2分の1でなく極端に言えば、原則100%にすべきだとまで言えるでしょう。
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