03/01/03

処分とは(民法46)

前回までのコラムで『処分』と言う単語を使いましたが、この言葉は、一般日常的にはゴミ捨て等の『廃棄処分』の意味で使う事が多いようですので、そう言う意味で読んでいる人がいると意味が通じませんので、この機会に『処分』と言う単語の意味を少し説明しておきましょう。
処分と言う言葉は、行政訴訟では処分性が有るか否かと言う事が大切な観念となっています。
刑事処分と言う言い方もありますが、会社員や公務員が不始末等で、処分を受けると言うのも似た使い方と言えるでしょう。
民法では、所有権移転・担保設定、賃借権設定等の、権利の移転や権利に負担をかける行為を意味していますので、決して捨ててしまうのではありませんので御間違いのないようにして下さい。
いろいろな処分形態の中で、究極の形が自分の手許から消えてしまう所有権移転、叉は捨ててしまう事ですので、世の中では処分すると言うと、捨ててしまう事に使われるようになったのかも知れません。
民法の条文でズバリ『処分』と言う単語が出てくるのは602条です。
曰く、『処分ノ能力又ハ、権限を有セザルモノカ・・・・・』これは捨てる能力の事を書いたものではありません。 
これは短期賃貸借の規定ですが、抵当権の効力に関して、重要な意味を持つ規定です。
この規定が抵当権の実行を妨害するのに悪用される例が多い事から、今年の正月頃から、改正問題が急浮上して新聞等に出ているとおりですが、抵当権のコラム又は賃借権のコラムでそのうち詳しく書く事にしましょう。
処分の能力がない者の例としては、保佐人が選任された人が考えられています。
被保佐人は、保佐人の同意が有れば不動産の処分も出来ますが、すなわち法律行為能力は有るのですが、同意がないと処分出来ない、すなわち不動産の売買等は取り消し出来る事になっているのです。
被後見人は、後見人の同意があっても、法律行為能力がないので、処分の能力だけがないのでは有りません。




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