03/31/02

法律解釈と、事実の説明 

法律相談をする時には、『事実をお話ください。』と、お願いするのですが、この区別 は分かりにくいものです。 聞いている私は、当然、事実を、話していると思っていると、随分経ってから、先程(或いは半年程前)の話は、事実ではなく、相談者が自分の希望や、考えを話していた事が分かって驚く事が有ります。 相続・限定承認 1で述べた事例は、その一例です。 相談者は、保証した・債務者になったと言う事を、前提にして、私に分割払いの示談交渉の可能性だけを質問して来たのです。 『もう、保証してしまったのか、』と言う質問に、『はい、』と明確に答えているのです。 ところが、具体的な事実を聞きただしてみると、彼は、どこかで聞き知った『相続と言うのは、被相続人の死亡と同時に始まる。登記手続きが一年後でも、死亡日まで遡って登記され、瞬時も空白がない。』 または、『相続は包括承継なので、被相続人の債務は、特別な手続き無しに、自動的に相続人の債務になる。』という知識があって、『自分は、相続人である。従って債務者になった。』と考えていた事が分かりました。 (母は、債務者で、自分は子供だから、保証人だろうと言うのも、彼独自の考えです。)  しかし、相続放棄をすれば、『初めから相続人ではなかった事になる』のですから、別 途保証書にサインしてしまったのとは、大きな違いです。 この場合の相談する事実は、父が死亡した。父の債務について自分はどうすれば、どう言う責任が有るか?』と言う事でしょう。 このように事実を説明する事は、意外に難しいものですから、電話などでちょっと聞きたいと言われても、質問してくる言葉が正確かどうかを、いろんな角度から吟味できないために、お断りする弁護士が多いのです。




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