03/25/02

相続・限定承認について

この前、こういう相談がありました。 離婚する話が決まったが、『妻、または私が、再婚した時は養育料を、払わなくてよい。』という提案をしたら、妻から、『あなたが、再婚しても払って。』と言われたが、『そいう義務があるのですか?』と言うものでした。 この相談は、『奥さんが自分が再婚した時は、いらないと言うだけでも有り難い話じゃないか。』と言って、『親が子供を養う義務は、離婚とは関係なく続くものだ。』と言う説明をして終わりました。 相談者が、帰り際に立ち上がったまま、『もう一つ、ついでに聞いて良いですか。』と言うので、どうぞ、と言うと、彼は、『実は、父が亡くなって、何千万と負債があったので、母が、債務者になって、私が、長男なので保証人になったが、その支払いは分割にしてくれと頼めるのでしょうか?』 相続財産は?と聞くと、債務の方が多そうである。 『もう保証してしまったのか?』『はい。』『参ったなあ、相談は保証する前に来てよ。』というやりとりをしてから、念のために相続放棄や限定承認の手続きを説明している内に、相談者は、父の死亡と同時に、債務を母が承継していると言う解釈をして、自分は長男だから保証人だと考えているだけで、まだ何も約束をしていないことが分かりました。 そこで、死亡日を聞いてみると、まだ3ヶ月にならないことが分かりました。 急いで、限定承認の手続きをすることになったのは言うまでもありません。   限定承認と言うのは、相続財産を相続をしますが、相続した債務の方が多い時には、相続した限度しか、支払いの義務を負わない制度です。   例えば、不動産では、良く坪あたり5〜60万円とか言いますが、100坪ですと、5千万円と6千万円の差ですから1千万円も違います。5500万円の相続債務があると、相続するか、放棄するか迷いますが、こうした時に限定承認すると、もしも足りなくても、責任をとらなくても良いので、助かります。 私の経験では、真面目なお父さんが、現役の頃勤務先の関係で、5千万円の根保証を何十年前にしていて、(お父さん自身も忘れていたでしょう)お父さんの死亡後にその会社が倒産したので、遺族に請求してきたことがありました。 こうした事が有りますので、単純な相続をしないで、念のために限定承認をしておくと、親の死亡後に、どんな巨額の保証債務や借金が、出てきても安心です。 限定承認は、このように大変有利な制度ですが、それだけにその手続きは厳重で、難しいところが有りますが、弁護士に頼めば、やってくれるので、要は、何千万円と言う債務が襲ってくるかも知れない、という不安を解消する保険と考えれば、それ以上のメリットが有ると言えるでしょう。




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