02/09/08
期間の計算法3( 初日参入・・年齢計算2)満と数えの計算法
2月6日に紹介した民法第140条のとおり、民法では初日は参入しないので、民法の原則によれば、たとえば、平成10年4月1日に生まれた子供は、平成16年3月31日には満6歳にならず、4月1日以降に始まる新学年には、学齢に達していないことになり入学資格がないことになります。
(初日不参入ですと、3月31日には、3月31以前に生まれた子供までが、満6歳です。)
それはそれでいいだろうと言えばそれまでですが、小学校制度を作った明治当時のイメージでは、6年前の4月1日までに生まれた子供が、4月1日から始まる学校に行くというイメージでやってきた・・カゾエ計算だったので、民法が出来て初日不参入といわれると困ってしまったのです。
いろんな年度の始期と終期・・4月1日から始まって3月31日で終わる・・・学校制度を改めて、年度の始まりを4月2日に繰り下げる方法・・6年前の四月1日までに満年齢6歳になった子供が行くと変更するか、年齢は飽くまでカゾエ計算でいくと開きなおる法律を作れば辻褄が合います。
しかし、年度の始期を2日からというのは変ですし、明治も30年以上もやってきて、今更変えるのは無理があります。
それに期間の終期を満で決める考え方は、法の世界だけやけに進んだ考え方を取り入れたというよりは、日常生活でも普通の約束事はすべて満表記になっていましたので、習俗的・・因習的に残存していたに過ぎないカゾエを法で公認するまでは出来なかったのでしょう。
そこで、逆に6年前の4月1日生まれが、前年度末=3月31日に満6歳になるための奇策が、初日参入という例外法の制定です。
法律とは言っても、体系的なものではなく、前回紹介したように僅かに2〜3行しかない法律でした。
ちなみに、年齢の数え方には、満年令表記とカゾエ年表記がありますが、カゾエというのは足掛け何年という言い方と同じで、初日参入か否かという点では、初日初年初月を参入する謂いです。
他方で、初日不参入の民法の原則は、期間満了点ではその日の終了時・・24時になることまでが必要です。
ですから初日参入というだけでは、9日の午後10時から1日として初日参入しても、2日目10日の午前10時には、まだその日が終わっていないので、経過日数としては1日にしかカウントしません。
これに対してカゾエ計算は、初日を1日とカウントするだけでなく2日目の途中でも1日と計算する方法ですから、上記の例では既に2日・・・足掛け2日と言うことになります。
金利でいえば、両耳計算です。
カゾエでは、午後11時に生まれた赤ちゃんは、その翌日の午前6時には、既に生後2日とカウントされますが、初日を参入するだけを定めた年齢計算に関する法律では、出生後30分でも1時間でも1日と参入するだけで、後は満計算ですから翌日の午後12時までは生後2日にはなりません。
ですから、年齢計算に関する法律は、満年齢の思想に数えの精神を含めた妥協なのです。
暦で言えば、太陰太陽暦みたいなものです。
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