02/08/08

期間の計算法(初日不参入の原則と例外)1

昔から、足かけ何年とか、カゾエで数える習慣がありますが、これらの発想は、結局は初日や初年を参入する計算法でしょう。

たとえば、前年の11月に家を出た人が、翌年の5〜6月ころには家を出てから足掛け2年といいますが、昭和40年代ころからこう言う表現は影を潜め、トンと聞きません。

こう言う表現をする年寄りがそのころから身近にいなくなった・・・ということは、明治生まれの人までが頻繁に使っていたということでしょう。

ここ3〜40年では、満月令とか満で表現するのが普通でおよそならおよそなりに、約1年半年前、1年7ヶ月前後などときっちり言って、「かれこれ足かけ3年になるかね〜?」などと幅のある言い方が消えてしまったのです。

しかし、物事がしっかりした約束で成り立つ社会になると、「足かけ・・・」のような誤差1年もあるような漠然とした表現では困ります。

たとえば、11月に期間2年で借りると翌年の11月末に2年分の地代や利息を払って返還しなければならないのでは不合理でしょう。

こうしていろんな約束事の世界では、かなり古くから世の中すべて満表示・・初月、初年不参入が原則の時代になっていたのですが、特定の期限の約束に関係しない事柄・・・上記の例のような想い出その他になってくると、まだぼやけた表現が普通に使われていたのです。

こうした一環として年齢に関しては、初日参入・・数え年で考える習慣が残っていたことから、小学校制度が出来てくると、その入学年齢の計算で不都合が生じたのです。

それまでは年齢は・・それも厳密な日単位で何かの資格基準になることがなかったから問題にならなかったのでしょう。

民法が明治30年初め(明治29・4・27・法律 89号(第1編 第2編 第3編)

  明治31・6・21・法律  9号(第4編 第5編))に出来て「成人」という年齢による基準になりましたが、それでも日単位で問題になる事例は滅多にありませんでした。

具体的な事件で、刑事ではなく民事ですから、成人するかしないかの子供が、契約行為をする事例が皆無に近いことから、その事件のときに半日単位の誤差で成人していたか否かが争いになる事例はないからです。

細かい約束は、子供にもありますが、裁判になるような契約とその紛争事例という意味です。

ところが、民法制定直後に、小学校に上がる学齢の数え方でその僅かな1日単位の誤差が問題になってきたのです。

小学校制度ができた始まりからその変遷については、この後に詳細を紹介しますが、義務教育の始まる年齢を一定期日(3月31日)までに6年または6歳になっている子供が、4月1日から始まる新学年の入学資格者・・学齢に達することが定められていたからです。

 

 



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