02/01/08
補助金と課徴金4(高齢者の働く場の確保)
政策は、凡人を基準にすべきだと言う私の考えによると、もらえるときに貰っておく補助金の方が飛びつきやすい・・・政策的に効果が高いに決まっています。
課徴金は取られるとは決まっていませんし、もしかしたらうまく取られないで済むかもしれませんから、違反に対する処罰で脅して推進するのは弱いのです。
(交通違反を考えれば分かるように、全部が全部摘発されるとは限らないのですが、交通法規順守に対するアメとしてはセイゼイ表彰するくらいしかないので、仕方なしに摘発や減点に頼っているのです)
朝三暮四の解釈から話を戻しますと、いずれにせよ、この種の問題は、建築基準の厳密化、食品衛生法等の取り締まり法規と同じで、政策の位置づけ・・アメかムチかがなければ、経済界の自立・・市場経済に任せたのでは、前に進みません。
企業は効率だけを考えれば働き盛りの従業員で構成した方が効率・・生産性があがるのは当然ですから、市場経済に任せれば3〜40台の半分くらいの効率の高齢者(7〜80台)を雇用したくなる動機が生じません。
子供を抱えた女性労働力その他弱者の活用も同じ問題です。
長寿社会では、出産奨励に力を入れるよりは、労働者層の幅を広げ(障害者・高齢者・女性・・一言で言えば半人前の弱者に広げ)年齢的には稼動期間を長持ちさせる方へシフトすることが重要でしょう。
退屈させるために長寿化を目指してきたわけはないのすから、働きたい人には能力に応じて働ける社会・・受け皿を整備してこそ、長寿社会にしてきた意味があるのです。
長寿化が失敗だったと言う位置づけでなく、労働力を長持ちさせた世界的成功例と位置づけるべきでしょう。
多様な生き方を保障する社会の実現が必要であることは、あちこちでかいてきましたし、07/03/03「超高齢化社会の生き方5(多様な生き方を保障する社会1)」前後で、高齢化社会向けに書いたことがあります。
こうしたインフラの整備は、個々人の努力や市場経済に委ねたのではどうにもなりませんから、アメとムチで政策誘導するのは政府の役割です。
弱者を雇用していると国際競争力が下がるのではないかと恐れる人がいますが、そんなことはありません。
高齢者雇用が一般化すると、労働に参加している人の一人当たり生産性は下がりますが、総国民一人当たり生産性は上がるのです。
たとえば働き盛りの労働者が、世界平均の1,2倍の生産性があっても世界平均では一人の労働者が2人を養っているときに、日本だけが一人で3〜4人を養うと総国民一人当たり生産性は最下位になってしまいます。
そこで、高齢者の6〜8割が働いてくれれば、その平均生産性が仮に若者の半分しかなくとも、結果的に国民一人当たりの生産性を押し上げるのです。
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