02/24/07
キャピタルゲインの時代9と修正作用5(文明の興亡2)
このように、先進国が資本収益や知財収入に頼る時代を長続きさせるためには、先進国は消費地からコケにされないように、消費地にない先端技術の絶えざる開発に賭けるしかないでしょう。
最先端技術の絶えざる開発は、どのような企業・・組織にとっても意外に難しいもので、一定のところでアイディアは枯渇するものです。
組織は、人材が入れ替わって行くのですが、個体の細胞分裂の回数が遺伝子によって、予めインプットされているように、組織も何故か続かなくなるものです。
ローマ帝国の興亡などが研究対象になって耳目を集めますが、メソポタミアであれ、エジプトであれ、要は、先端技術の開発が続かなくなって、周辺国に対する比較優位が失われた場合、滅びが始まるのです。
意外にそのころには、現在の後進国・・例えばインドなどの方で新しい発明発見が相次ぐ時代が来ているかも知れません。
歴史を見れば、地中海・・ローマ世界の辺境であった最後進国のイギリスで、産業革命が起こったことを想い起こしてもいいでしょう。
(西洋で地中海世界を通さずに独自の貿易経済活動をするようになった組織である、ハンザ同盟もイギリスは最後に伝播した場所ですし、これについては、05/18/06「世界宗教の非合理化と宗教改革12(イギリスの場合1・・国教会対メアリー1世の反撃)で紹介しています。
また、宗教改革でも一週遅れで国教会が成立していたことについては、 05/18/06「世界宗教の非合理化と改革11(イギリスの場合2・・ピューリタンとは?)」
で紹介しました。
ギリシャ〜ローマの文明と言っても、メソポタミア文明から見れば、辺境地域でずっと後に出来たものでした。
もちろん黄河文明に至ってはものすごく遠い・・当時で言えば地球の果てで始まったものでしょう。
このように、辺境地域で新たな文明が起こるのが、これまでの歴史です。
そう言えば、ローマ滅亡後のイタリア商人は、文化的・経済的後進国で為替取引などに疎い西洋諸国から、為替相場にかこつけて金融利益を搾取していた時代が、約1000年もあったのです。
金融で稼いでいたのは、シェ−クスピアの「ベニスの商人」・・シャイロックだけでは有りません。
江戸期を通じて、東北農民が大阪商人からいいように、搾取されていたので、東北人は今でも何かあると「あの人は大阪のひとだから・・・」という言い方をします。
これと同じで、西洋には、この長い間にわたる恨みつらみがあったところに、近代産業革命による地位の逆転が生じたます。
英仏独蘭など西洋諸国が、地中海商人・・ユダヤ商人に頼らず自力で直接世界貿易を出来る時代が来たのです。
近代に於ける西洋のユダヤ人に対する排斥運動は、中世の長い間、ユダヤ系に牛耳られて来た反感とこれに対する地位の逆転がその底流にあるでしょう。
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