02/23/07
キャピタルゲインの時代5(修正作用2)社債発行1
話しが会社法の株式買取請求制度に行ってしまいましたが、会社法は大きな法律ですので、また機会があれば書くことにして話を戻します。
現在社会で、株式市場での自社株相場の上下に経営陣が一喜一憂しているのは、投資家による買い戻し請求を恐れているのではなく、市場からの絶えざる資本吸収を必要としているからに過ぎません。
これがバブル前ころまでは、こうした会社は一握りで、殆どの会社の資金調達は銀行からの融資でしたので、株式相場にあまり関心がなく、企業による市場説明機能もそのために育っていなかったのです。
言うならば、一旦投資した株主に対する還元をあまりしなくとも、(釣った魚に餌をやらなくとも)何も怖くなかったからです。
ところが、02/24/06「金貸しと銀行の区別2(間接金融・・政府主導経済の先兵)」前後で連載しましたが、銀行の融資機能が現在の大手企業では殆ど消滅し、債券市場や株式市場での資金調達が普通になって来たので、市場での企業評価が重視されるようになったのです。
その前提として、会計帳簿の正確性が重要になってきますから、その不正(粉飾)は重大犯罪となってくるのです。
個人企業で言えば会社の売り買いで、過去の業績を実際よりも良く見せるために帳簿を改竄して高く売り抜けるようなもので、実質的には詐欺行為でしょう。
それまでの不正とは、脱税目的(黒字幅の圧縮)が中心でしたから、実際よりも業績を良く見せたいと言う粉飾の盛行は、時代が逆転したことを物語っているでしょう。
ここでいう「絶えざる資本吸収の必要性」とは、増資の必要と言うだけではありません。
殆どの上場企業では、各種社債発行によって何千億円と資金を取り入れているのですが、この殆どが満期での返済を予定しておらず、借り換え債の再発行を繰り返す形式です。
借換え債発行のとき、自社の株式相場や債券市場相場が下落していると、借り換え債の発行相場も比例して下落しますので、資金調達金利が上がってしまうので、これを恐れているのです。
では、社債の償還期を長期(20年もの30年もの)にすれば、その間の株式相場の上下を気にしなくて良いだろうと思うでしょうが、これが実は、設備投資が30年に一回と言う訳には行かないのと金利動向の関係で、五月雨式に発行しているためにそうは行かないのです。
この関係は国債でも同様で、国債は長期が原則ですが、それでも毎年償還期が来るので、政府は市場の長期金利動向が気になって仕方ないのです。
では、社債を発行しないで新株発行の方が返済期限到来の恐怖がなくて良いだろうということですが、バブル崩壊以降は、銀行金利は0・00何%と言う超低金利時代ですから、株式発行よる配当圧力よりはウマミがあるからです。
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