02/11/07

生産性向上と便乗値上げ1

低価格化と収入減が同じ比率ならば、問題がないのですが、一つには国際的な国家障壁に守られて実力以上に高賃金であったメッキ分がはがれて来た分があるので、物価下落以上に低収入化が進行します。
これはこれで、人類共同の正義感から見れば、これまで自分の働き以上に利得を得ていたのですから、是正されていくのは、ある程度しかたがないでしょう。
しかし、国内のあらゆる分野で中国並に物価が安くならないで、国際競争に晒されない分野・・・例えば公共料金や家賃などで高止まりしていると、挟み撃ちにあう苦しさになってしまいます。
例えば、床屋さんの生産性向上をみると、私の子供のころから比較するとバリカンが電動になった程度です。
これに対し、他の産業・・・・例えば運輸関係で言えば、昔は馬や牛が車を引いていて、私が子どもころには学校の帰り道で、荷馬車の後ろの飛び乗って楽チンを決め込んでいると、馬力引きに怒られたものでした。
こうした時代に比べて、荷車がトラックなどに変わって飛躍的に生産性が上がった分、ソックリその収入が手取りになるのではなく、生産性のあまり上がっていない床屋さんも風呂屋その分け前を要求して、結果的に昔に比べて、何十倍もその単価を引き上げているのです。
ラーメンでも同じで、昔と同じラーメンが・例えば私の学生時代には一杯30円程度で、タンメンが50円でした。
その内容が殆ど変わらないのに、単価だけがどんどん上がっているのです。
周りの工員さんやその他生産性の上がった人たちの給与が上がって、いい生活をするようになると、自分達は何ら生産性が上がっていないのに、同じような生活をするためには、単価の引き上げしかないと言う論理で、値上げに次ぐ値上げ社会になったのです。
(便乗値上げと言う言葉が流行りましたが、まさにそのとおりの社会でした。)
いわゆる公共料金や公務員給与も同様で、公務員の仕事内容・・・生産性が50年前に比べて良くなった訳ではないですし・・・例えば総理の仕事も大学教授も昔も今も変わらないでしょうが、供給される水などは質が悪くなる一方なのに物価水準に応じて値上げされるのです。
生産性の向上がないのに同じように、生産性の向上した分野の人と似たような収入にしようとすれば、単価値上げしかないのです。
それでは、あまりにも世論の反発を受けるので、床をきれいに磨いたり、デパートなどもきれいにし、電車も冷暖房したり本業でない所で勝負するしかなかったのが、この数十年の経過と言うところでしょう。
公務員も、昔から生産性が変わらないのに給与ばかりが何十倍も上がっていますので、その分少し腰が低くなりました。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資