02/10/07

生活保護11(就労援助7)憲法203

世界平準化の急激な進行で、労賃が下がり、苦しい人が多くなっている現実があるのは、否定出来ないでしょう。
個人ではバラツキガあっても、日本全体では長年の蓄積があって、まだまだ余裕があるのですから、モラルハザードがどうのと言って、ムゲに生活保護を拒絶する対策ばかり議論しているのは、おかしいのです。
幸い、わが国では長年蓄積した富があるのですから、この富があるうちに、これを活用して実のある政策を打ち出してほしいと言うのが、今回のシリーズでの意見です。
こうした柔軟な運用・・現在役所の端っこに位置している福祉事務所を、就労援助・・・総合政策官庁的に方向へ脱皮させるのは、現場サイドだけでは出来ない議論ですから、政治がリーダーシップをとるべき問題でしょう。
ただし、これまで書いているように、任意の契約条件の設定の問題でかなりやれるのですから、法令の改廃をしなくとも、さしあたり地方自治体の首長の決断だけできることが多いのです。
こうして、どこかの県や市で先行実験していけば、そのうち法令(国全体)のレベルまで、広がり、進んでいくのです。
ただし、生活保護政策が100%地方自治体の権限で決められればの話ですから、地方と国の権限の分掌の問題も絡んできます。
今のように保護費の内の大部分を国が面倒見る仕組みですと、ある市で申請者の100%近くを認定して、その代わり、どこか働かせると言う仕組みを実行すると、国から金を貰うだけで、その市の支出が減るだけですから、ぼろ儲けになります。
元々、生活保護受給者を強制的に働かせる仕組みは、刑罰でもないのに無理ですから、保護の認定をしないで、発注業者に紹介するだけと言うことになるのでしょう。
そうすれば、派遣先の業者から本人がもらえる限度で、生活保護費が減額になるのですから、
結局は、生活保護行政の主な仕事は、就労援助へシフトして行き、ひいては生活保護費の削減になるのです。

憲法
 
第18条 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

憲法の原理は苦役に服させることの禁止ですから、苦役でなければよさそうですが、何が苦役になるか良く分からないので、大事をとって、誰も強制労働させたことがないので、苦役とはどう言うものかに関する判例の集積が有りません。
結局、強制すること自体がいけないと言う運用になっているのが現状です。
そこで、紹介してもこれに応じない人には、原則として、生活保護を認定しないと言う運用にした場合に、憲法で禁止する苦役の強制になるかどうかが次の問題です。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資