02/06/07

コンプライアンスと「法の不知は許さず」の妥当範囲3(刑法72)

しかし、刑法の理論からすれば、作るものが具体的に提示され、そのとおり作った以上は、それが建築法規や都市計画法に反しているときには、トップがそういう法律を知らなくとも有罪です。
トップの計画に対して、それぞれの部門で研究した結果、
   「法令に違反してしまうので、そのままではだめです、計画変更してくれ」
といってきたのに、あえて、「無視してやれ」という指示までしたときだけ、すなわち法律違反を知って実行したときだけ処罰するように制限するべきでしょう。
同じことは、新株発行や決算報告書などの技術的な法令違反でも同様です。
と言うことは、「法の不知は許さず」の法原理を、すべての分野に及ぼすのは、時代に合わなくなっているのではないでしょうか?
これからは細かな法や政令を作る度に、これは知らない人まで処罰するのか、法令違反承知でやった人だけ処罰するのか一々気国会で議論して決めて行く必要があるでしょう。
児童買売春防止法では、これを立法的に解決していることを、01/16/05 「児童買春・ポルノ禁止法3(刑法20)事実の錯誤、法律の錯誤」以下のこらむで紹介しました。
繰り返しますが、検察のサジ加減では困ります。
同じ問題は、現在国会で大問題になっている共謀法新設でもあります。
出店を企画して、あとで地元の条例をクリアーできない・・違法とわかって計画を取りやめても、計画したこと自体が共謀罪の既遂ですから、変な法律を作ろうとしているのです。
これなども、法を知らなかった場合には無罪とすれば、計画だけでは有罪になりませんから問題が片付くのです。
(この場合には、違法なことと知りながら計画したときだけ、共謀罪が成立すると言うことになりますが、現状では、知らないで計画しただけでも有罪にすると言うのです。
・・・これも、検察ではそんな無茶な検挙はしませんからというのでしょうが、なぜ検察のサジ加減にしたいのかと言うのが疑問です。
共謀罪法案については、07/01/06「共謀罪新設4と内乱罪2( 刑法49) 組織とは?」前後で連載しました。



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