02/02/07
民族から職業へ(苗字の機能)
民族の属性と言っても、千年万年単位で住み着いていた場所による地形・気候条件から、山岳民族、漁業、遊牧民など区々に形成された部分が大きいのです。
同じ農業でも漁民でも、その気候地形によって、個性の違いが出てきます。
いつも書くことですが、温暖な千葉と信州や甲州の農民とでは、まるで個性が違ってくるのです。
これが、人の移動が簡単になり、育った場所と大人になってから定住する場所が違うのが普通になってきて、これが何世代も続くようになると環境条件による属性の形成が希薄になってきます。
例えば千葉都民と言われる流入民では、千葉人としての共通個性が有りません。
こうなると、どこそこに住んでいる人は・・・これが民族のメルクマ−ルですが・・こう言う傾向の人が多いなどと言う括り方が出来なくなってくるでしょう。
これからは、人の属性は、住んでいる場所で表わすのではなく、職業によって、表わす時代が来るでしょう。
既にもう何十年も前から人の個性や考え方は、住んでいる地域よりは職業別の違いの方が大きくなっていることを、03/13/06 「わが国封建制度の実質(地方の独自性とは?)1」と、12/13/05「漢民族の広がり?3・東西移動から南北移動へ1」のコラムで書いて来ました。
札幌に住んでいるのか千葉にいるのかと言うちがいよりも、弁護士か果物屋か、大工さんか魚屋の違いの方が大きいと言う例をあげて書きました。
昔は、尾張の信長とか三河の家康とか、宮本村の武蔵とか、場所であらわしていたのです。
皆さんの苗字でも、橋の近くとか、(橋本や橋爪、あるいは大橋、船橋など)お宮ノ前や後ろとか、どこそこの上中下(例えば、田や川の上中下)、あるいは前後左右など、場所を表わす肩書きが中心ではないでしょうか。
現在でも国内では、宮本か宮下さんか、あるいは田中さんか中田さんかを聞いたからと言って、その人がどういう人か全く値踏みできませんから、こう言う苗字では、「氏素性」が分らないのです。
名は体を表わすべきでしょうから、これからは、職業の分かる苗字が必要ではないでしょうか?
それでは、粉屋を表わす「ミル」のような苗字が発達するかと言うことですが、転職するたびに苗字を変えるのも面倒です。
そんなことはやめて、名詞にどこそこの会社の何とか課長などの肩書きの方が、(平社員でも同じです)合理的と言うのが、ここ数十年の傾向でしょう。
そこで、簡単即断できる自己紹介の道具として、名詞が発達したのでしょうが、たまに職業の記載のない、氏名だけの名詞ですと、こちらが何の情報も得られず、困ってしまうことがあります。
今では、苗字や名前がその人の個性・・内容を表わさなくなっているのですから、職業を表示しない氏名だけの名詞では、自己紹介としての機能を果たしていないからです。
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