02/28/06

投資とは?2(漁師山師の違い2)証券取引法

明治政府は国民の資金を投資に向けさせるためには、山師にお金を出すほど危険性が高いとはいえないものの、「漁師程度の回収が出来る」と言うメッセージを流したつもりかも知れません。
ピッチャーがボールを投げ、漁師さんが投網を投げるのは、プロですから確率がいいのですが、それでもピッチャーには四球があるように、無駄になることも多いのです。
物を棄てるのを投棄とか廃棄と言いますが、投げると帰ってこない確率が高いことに端を発し、これに「棄てる」漢字が付けば、回収を諦めたことの駄目押しを意味するのでしょう。 
投資は棄てたわけではないのですが、「ときに利あらずして」投資した事業がうまく行かず、最後は諦めるしかない場合があるのは覚悟の上の人が多いでしょう。
しかし、投資を募る側には、虚偽計画や過去の実績を強調して投資を募るのでは詐欺行為になってしまいますので、募集のルール=市場・・インフラ整備は必須です。
先物取引き被害が、繰り返し問題になるのは、市場参加者の取引ルールがはっきりしない所にあることを想起すれば、いかにルールの整備が重要かが分かるでしょう。
報道されているホリエモンの事件が、もしも真実であるとすれば、せっかく個人の資金が投資へ向き始めた流れに水をさす行為となります。
証券取引法違反事件は、個々の被害額の問題ではなく、これから日本の資金の流れが貯蓄から投資社会になろうとする経済組織の構造を、根底から揺るがし妨害するものですから、社会公共に対する重大な犯罪と位置付けるべきでしょう。
それにしては、証券取引秩序の破壊者に対する法定刑が低すぎるように思えます。

証券取引取引法を紹介しておきましょう第1章 総 則
 
第1条 この法律は、国民経済の適切な運営及び投資者の保護に資するため、有価証券の発行及び売買その他の取引を公正ならしめ、且つ、有価証券の流通を円滑ならしめることを目的とする。
2条から198条まで省略
第8章 罰 則
第197条 次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
  煩雑な文章ですので 各号省略
第198条 次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 各号省略


上記のように最高の違反をしても、5年以下の懲役でしかないのです。
姉歯設計の事件でも、最高刑が50万円の罰金しかないと報道されて世間が驚いたものですが、こそ泥(万引き)や無銭飲食でも10年以下の懲役になるのに比べて、社会の基礎を揺るがす犯罪に対しての法定刑は均衡を失しているのです。
ただし、私が言いたいのは、法定刑の均衡の問題であって、刑を重くすれば解決すると言う安易な意見に賛同しているものでは有りません。
こうした考えに反対していることは、11/10/05「変質・常習犯罪の解決5(学者=?研究者の責務2)11/11/05」前後のコラムで連載したとおりです。



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