02/26/06

報酬(雇用請負委任民法154と労働基準法

給与は言うまでもなく結果を直接重視せずに予め決まったとおり払ってもらえるものですが、(結果は賞与や、翌年の昇給など間接的に反映するだけです。)民法ではこれも報酬として書いており、労力に結果重視傾向を加味した順に民法は規定しています。
民法では、給与も報酬と書いていますが、その内容を見ると、期間経過だけで事前の約束どおりの給与を貰えるのですから、結果を全く問題にしない点では、(次年度に考慮されるだけです)いわゆる結果に重きをおく本来の報酬とは違うでしょう。
ただし、明治初年に民法を構想していたときには、働かないでも支給される江戸時代の家録制度に懲り懲りしていた直後ですから、結果・・成果重視になっていく時代の変化を期待していたのかもしれません。
法律と言うものは、その当時の実態を書いたものだけでなく、この様に変わっていくべきだという積極的意思を表すこともあるでしょう。
実際にはそのようにはならず、逆に労働法が制定され、労働者の法的地位が強化される一方になっていったことは、ご承知のとおりです。
結果的に労働者の一部(主として営業マン)だけが、オール歩合制になり、或いは下請けとして切り離されただけでした。
その結果、明治政府の思惑とは違い、労働法では家「賃」などと同じく、期間の経過で支払われる「賃」金として規定され、成果主義に近い「報酬」と言う概念は使われなくなっています。
民法と労働基準法を見ておきましょう。

民法
(雇用)
第623条 雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。
(報酬の支払時期)
第624条 労働者は、その約した労働を終わった後でなければ、報酬を請求することができない。
2 期間によって定めた報酬は、その期間を経過した後に、請求することができる。
労働基準法  昭和22・4・7・法律 49号 
第3章 賃 金
(賃金の支払)
第24条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
《改正》平11法160
2 賃金は、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第89条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。



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