02/25/06

金貸し銀行の区別5(融資から貸し金へ)資金配分民主化

こうして庶民に至るまで株式市場に参加する時代が到来しますと、その分銀行や郵貯に集まる資金が減少します。
市場経由の投資が増えてくると、銀行を通じた官僚の資金配分機能が低下していきますから、官僚の地位低下が始まります。
特にこれが直撃したのが、金融行政を管轄していた大蔵省で、バブル崩壊後び金融庁と財務省に分解してしまったのは、その象徴でしょう。
最後に残った巨額資金吸収装置である郵貯廃止・・財政投融資廃止論争(郵政民営化)の本質は、国民が自らの判断で直接有用な産業に投資すべき時代が来たことを認めるか、あくまで官の主導権を残したい勢力とのせめぎ合いと見るべきでしょう。
郵貯の顧客が高齢者、地方に多いのは、その象徴です。
こうして、政府の手先となっていた銀行が、国策にそって政府の方針に副って産業振興のために投資・・・融資する時代が終わりつつあるのです。
ところで、株式市場への個人参加といっても、実は、その金額的比率は知れています。
金額的に尤も大きな比率を占めるのは、投資信託、年金基金や生保など機関投資家といわれるグループでしょう。
彼らは個人ではありませんが、政府の意を受けて投資するのではなく、基金を構成する会員など資金の出し手の意を受けて行動するのですから、本質が異なって来たのです。
市場主義の時代となって、上を窺うのではなく、下を窺う時代になったのです。
こうして銀行の産業投資に対する比重が下がってしまい、今や、リテール重視と言って、消費者金融に軸足を移し、本来の貸金業に先祖帰りしつつあるのが、現在の銀行と言えるでしょう。 
何もかも売っていたデパートが、本業の呉服屋に戻りつつあるのと同じです。
ただ、国家の動脈を担う前提でこそ、銀行だけが極端に有利な金利で資金を仕入れできる根拠があるのですが、消費者信用に参入し、サラ金なみの消費者金融が営業の中心になってくると、他業態に比べて優遇する合理性が有りません。
最近では、銀行がプロミスなどのサラ金各社、或いは、信販各社と提携したりしていますので、いよいよ銀行と金貸しの区別がつかなくなったと言うべきか、或いは先祖帰りしていると言うべきかでしょう。
住宅ローンはまだしも、モロにサラ金と競合するようになってくると、社会的不公正と言うことになるのではないでしょうか?
ただ、資本市場の資金調達コストが安くなれば、サラ金と銀行との仕入れ資金差がなくなってくるでしょうから、これも時間の問題です。
金貸しと銀行の区別について、正確に法で定めた銀行の定義を知らない人が多いのは、間違っているのではなく、現行法の条文を知っている人の方が、時の権力に誤魔化されているだけであって、何も知らないでいる庶民の方が銀行の本質を知っていると言う次第です。



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