02/24/06

金貸し銀行の区別2(間接金融・・政府主導経済先兵)

日本では、今でも投機と投資の区別をあまり理解していない人が多いのではないでしょうか?
こうして投資に尻込みする国民から、安全確実と言う銀行への預金(投資?)或いは郵便貯金に誘導して資金を集め、政府の監督・行政指導に基づき、銀行が国策上必要な産業へ資金をまとめて融資をしていったのが、日本の近代化政策でした。
戦後の高度経済成長も、同じく傾斜配分方式で、限られた資金を集中することによって成功したものですから、明治の思想あるいはスキームそのままだったのです。
04/14/05「公証の時代2・・・・住民基本台帳法1」や家族制度・男女関係その他各所のコラムで書いて来ましたが、明治のスキームが敗戦で終わったのではなく、明治の基本的な制度の効果が出て来たのが、高度成長期でした。
経済・金融政策でも同じことが言えるのです。
この、明治以来の政府主導による経済誘導政策では、官がお金を集めて(財投)あるいは官の監督下で銀行が産業界に投資、または融資する枠組みでした。
この資金配分権が、日本産業界の死命を制していたのですから、産業振興を管轄する通産省よりも、投資資金の配分権を持つ大蔵省の方が上位に位置して産業界に君臨していた原因です。
そして、この大蔵省に一番近い小役人・・先兵を勤めていた銀行が、そのころは産業界の指導者として、いつも床の間に坐る立場になっていたのです。
経済大国になってから何十年も過ぎて、資金不足時代が終わり、国家による資金配分体制が、時代遅れとなっていたのですが、そのまま生き残っていた咎めが出たのがバブル崩壊と言うわけです。
産業界の中で多くの優良企業は、長い間の貿易黒字・・・利益蓄積で、銀行から借金する必要がなくなり、トヨタなどはトヨタ銀行といわれるほど資金が潤沢になってきます。
皮肉なことに、こうなってくると、日本の資本市場も成長してきて、充分な資金が株式市場に流入して来ますので、多くの企業は、株式市場から十分に資金の取り入れが出来るようになります。
銀行から借りたい企業は、自前で資本調達する信用のない企業だけとなりますから、前向きの投資・・資金需要が縮小し、不健全な後ろ向き融資が増えてきます。
こうなると、官の下請けとして融資先の選別作業をしてきた銀行の役割が、縮小する一方ですが、それでも預金に馴れ親しんだ国民はせっせと預金に励みます。
吸い込んだ預金のはけ口を失った銀行は、一方で赤字企業の延命装置として追加融資に走り、社会的に不要なゴルフ会員権販売や、ワンルームマンションやリゾートマンションなどとの抱き合わせ融資するなど、融資の押し売り業者になっていったのです。
他方で海外取引も始めますが、銀行員は、トップが大蔵省や日銀の天下りばかりですから、その下も推して知るべきで、官僚の2番煎じばかりですから、内弁慶の典型です。
銀行トップなどが、役人上がりばかりで、その下も、モフ担と言われる大蔵省担当になることが出世街道として幅を利かしていたことについては、10/27/02「日本経済の変化と法律のあり方(供給不足社会の法と供給過剰社会の法)」 のコラムで、モフ担などの例をあげて既に書きました。



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