02/20/06

租税とは?3 (・・・徴兵公的協力の性格

領民には、元々無償で協力させていたことを前提に、無償ではいくらなんでも無理だから、少しばかり補助してやろうという程度の歴史があるから、こう言う非常識な報酬制度がまかり通っているのではないでしょうか。
もともと武家の考えでは、・・・謡曲「鉢の木」で有名な鎌倉時代の「イザ鎌倉」に始って、時代が下がった江戸時代の場合を例に取れば、家禄を支給していたのは、イザと言うときに出陣し、奉公するためのものですから、手弁当で役立つのは当然でした。
どこそこの普請(工事)の奉行を命じられても、主君の命であれば、自費でやるべきものでした。
この制度は、戦時には、全家臣一斉の召集ですし、これに応じなければ謀反の疑いありと言うことの示しがつくので、合理的な制度です。
しかも、必死に働けば、その結果に応じて恩賞・新領地を加増してもらえる(新田開墾の保留地取得権みたいなものです)などのメリットもセットされていたのです。
しかし、平時になると、仕事内容は全家臣いっせいに必要のない仕事ばかりですから、時たま命じられる人と命じられない人ができて、不公平になってきます。
しかも、前回コラムで紹介した干拓事業などは、結果がでるので、恩賞に類する、何割かの干拓地をもらえるメリットがありますが、お城の石垣修復や畳替えなどの作事奉行をやらされても、何のメリットも有りません。
そこで、監督などの仕事は自分の家臣が無償でやるとしても、下請けに使う人夫賃や材料費などの実費だけは、公・・すなわち主人から出してもらうようになって行きます。
それにしても、大名や旗本の経済が逼迫してくると、自己負担に耐えられなくなってくると、一種の補助金も出るようになっていくのです。
いわゆる役料の制度は、吉宗の足高の制で始ったのです。
足高の制については、03/02/04「足高の制 5(パフォーマンス政治の創始者か?)」前後のコラムで紹介しました。
国民の方は、武家のように家禄を貰っていないのですが、支配者に駈り出される仕事は、もともと税の一種・・・租庸調の庸として昔からあったことを思い起こせばいいでしょう。
個人個人は国家や領主に100%従属していて、無償が当然と言う思想が古代からあったということでしょうか?
つい最近まであった制度では、徴兵制がその好例でしょう。
公の方では、その間召集した兵士1人を食べさせるだけでいいと言う制度でしたから、考え方は古代の防人と全く変わっていませんでした。



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