02/05/06

婿さん困るか?2(憲法138)参政権

商人、職人や武家では婿さんは、困ると言う発想が全くなく、むしろ有能な婿さんを求めていた歴史があったことが分かります。
これを現在社会に当てはめて、企業経営者の承継を考えれば分かるように、男系どころか、相続制に拘っていると、企業経営能力のない跡取が殆どでしょうから、直ぐにも世界競争から落伍してしまうのです。
昔は、競争と言っても御互いに家柄などの下駄を履いたもの同士の競争でしかなかったから、その範囲内の優劣競争でしたから、より有能な婿さんを確保した方が勝ちと言う時代が長く続いたのです。
天皇家が万世一系で来られたのも、継体天皇に始って、天武天皇など他所の有能な男を次々と取り込んできたから続いたのです。
これが男系だけですと可能性の範囲(承継者選択の範囲)が半分になってしまうので、競争原理から言っても不利なのです。
11/13/03「世襲と競争社会 2」前後のコラムで書いて来ましたが、今でも地盤の要素が大きい公職の選挙(主として国会議員)では、世襲が殆どでした。
世襲が有利な業界があるのは、無関係者の参入障壁が大きいことの証明ですから、いまだ競争すべきインフラが、未発達業界といえるでしょう。
門地家柄に拘わらず、誰でもが能力に応じて、参加出来るはずの参政権が、実質制限されている状態が続いている・・・憲法理念に反しているといえるのです。
憲法を見ておきましょう。

憲法
第44条 両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。
但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。

政治家の世襲と言っても、現在の安部官房長官の父安部晋太郎氏が岸元首相の女婿であったことが知られていますが、政界も完全自由競争でないとしても、地盤・門地などの土俵の上で、それなりに競争がありますので、その枠内の競争に勝つために婿取りは普通に行われているのです。
ところで、地盤に頼る自民党でも、民主党に負けじとばかり、前回の總選挙では、新人の公募発掘が表に出てきましたが、内部構成員だけでない外からの血を入れようとする発想でですから、一種の党の婿さん探しといえるでしょう。
選挙制度もホンの少しばかり・・・江戸時代の商家程度の競争社会になって来たと言うところでしょうか?
実社会の競争原理が、憲法で書いただけで働くものではなく、政治家の地盤を支える社会構造の変革があってこそ、変化して行くのです。
婿取りのある社会・・すなわち世襲制の変形社会で間に合う社会は、競争社会に少しばかり仲間入りしているものの、真の競争社会が実現していないことを証明しているようなものです。
大学などが、自分の大学出身者だけで固めているのと同じだといえば、競争枠の狭さが、分かり良いでしょうか?
ただ、企業や総理大臣など組織トップが、血縁に頼らずに自由競争で入れ替わっていく仕組みは、一見自由競争のようですが、その組織から見れば婿取りの仕方を血縁だけに限らず、構成員全員に広げただけの話・・血縁に頼る婿取りの変形とも言えるでしょう。



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