02/25/05
DV防止法の限界5と憲法102
たったの2週間だけしか保護?しないDV防止法は、昔ながらに妻が嫁入り支度品をまとめて実家に帰ることを想定しているとすれば、時代錯誤な法律です。
自宅の権利関係処理=微妙なハザマでどう解決するかになると、いきなり2週間だけ立ち入り禁止にして解決できるようなものではありません。
帰宅禁止期間を2週間から4週間にしてもらっても、すぐにも帰って来るような気がして落ち着かないのは同じでしょう。
私は、帰宅禁止期間が短いと批判しているのではなく、こうした命令では解決にならないというのです。
それに交渉中だけでも女性がどこかに別居するのではなく、子供の学校などの関係でそのまま居住しながらの交渉希望が多いのです。
殆どの女性は夫に出て行ってもらいたい希望ですが、裁判所の強制力となれば、仮に法改正をして2週間を4週間5週間といくら延ばしても有限でしかないのは、法体系上やむをえないのです。
私有財産権の保障という憲法上の問題もあって、DV法の改正では限度があるのです。
何しろ自宅は彼名義または共有でしょうから、これをに永久に立ち入り禁止にする法律を作れば、憲法違反となるでしょう。
憲法を紹介しましょう。
憲法
第29条 財産権は、これを侵してはならない。
私の考えのように、婚姻と同時または出産と同時に自動的に妻に所有権が移転する法形式ですと、一定期間の帰宅禁止命令と、それに引き続く本案訴訟での永久立ち入り禁止命令を創設することも法的には可能でしょう。
しかし、今はそうではありませんから、臨時緊急避難としての期間を限った帰宅禁止命令しか出せないのですから、実は政府マスコミが宣伝するほどには大した効果が望めないのです。
こういう場合には、予め弁護士が間に入って粘り強い交渉から始めるのが合理的だったでしょう。
私の相談に来た事件では、2週間後の展望や準備のないまま、素人判断で申し立ててしまったと言うところです。
これに限らず、民事再生法などの新しい法律が出来るとマスコミが宣伝しますので、それに惑わされて、「その法律でやってくれ」と決めて来る方が多いのです。
しかし、これまで、法体系上の無理があるから事前禁圧が出来なかったのですから、いくら政府が世論に押されて「やる気になって作った」と宣伝しても、全体の法体系との整合性を無視して、いきなり強力な法律が出来るわけがないのですから、過大な期待は禁物です。
刑事でやる限り犯罪実行前に逮捕することは、不可能なのは近代法の原則ですから、これも曲げられないのは当たり前です。
結局、刑罰に頼る限り、事後処罰しか出来ないのですが、事後の処罰を一つ増やしても何の解決にもならないのです。
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