02/25/05
DV防止法の限界4と離婚の実態4(2世代住宅の問題点)
話が変わりますが、古来からの嫁入り婚でも嫁に行った以上は、女性はその家を守るのに熱心です。
男は主(あるじ)と言いますが、平安の昔から男以上に女性がその家の維持に熱心で真剣なのが普通です。
造り酒屋であれ何であれ、旧家を守っていくのは女性であり、そうした女性が「家の刀自」といわれる所以です。
女性が本当の主(あるじ)という感じで、北條政子や中国の西太后その他頑張りきった女傑は同じ文脈で理解できるでしょう。
これまで書いて来たように、家=巣は女性の根拠地ですから離婚に際して殆どの場合、女性が家をほしがる実態があるのですから、DV法が予定しているように夫から逃げていたのでは解決にはなりません。
以前どこかで書いたと思いますが、この20年前後流行っている親娘2世代住宅のリスクもそこにあるのです。
ところで、昔は嫁姑の争いが揉め事の大きな原因でしたから、これを防ぐための知恵と称して昭和30年代から核家族化が進みました。
しかし、戦時中に1家で4〜5人も産まれていた子供達が、昭和30年代中ごろから所帯を持つようになったのですから、核家族化は思想の問題でなく自然現象だったともいえるでしょう。
明治以降の富国強兵策の「産めよ増やせよ」政策が、核家族化を推し進めたことは、11/20/03「相続税法 10(相続税の歴史1)」でも少し触れました。
この4〜5人兄弟の新婚時代が終わり、二人平均の子供世代の結婚年齢が始ると、その子供達が経済力や介護の関係で2世代同居をする場合が増えてきます。(原理的には、長男長女ばかりですから、当然の現象とも言えます。)
今度は同じ2世代同居でも、親と娘夫婦の同居または、2世代住宅がはやるようになりました。
歴史を繰り返すようでも、内容が変わっている事例の一つと言うわけです。
こうして核家族化した現代では、離婚騒動は嫁姑の争いよりも、その核である夫婦同士の争いに純粋化しているのです。
これまで嫁姑問題に隠れて顕在化しなかった、「お互いのアラ」が見えやすくなったのかも知れません。
或いは、これまでも本来は夫婦間の行き違いなのに、相手を傷つけないように、「ホンとはいい人なんだけど・・・・。」といって姑のせいにされていたことが多かったのかもしれません。
妻の実家同居形態で、離婚につながる争いが発生した場合、夫が出て行ってくれないとややこしいことになります。
同じ家にいながら調停をやりたくない女性が多いのですが、夫が出て行かないのと「年老いた母を残して自分だけ出て行くことも出来ない」と言うことで母の死亡まで待って、自分が家を出てマンションを借りてから離婚した例もあります。
このように、今では、離婚に際しては子供の親権だけでなく、自宅の居住実態・解決をどうするかが(殆どの場合ローン残もあります。)結構難しい時代になっているのです。
これまで見てきたように妻の親と同居ないし2世代住宅の場合は勿論のこと、夫婦共同でマンションや戸建て住宅を購入している場合などには、荷物をまとめて実家に帰る人の方が少ないのが現状です。
実はこの2〜30年ばかりの離婚事件では、嫁入り道具で持参した荷物が戻ってきた場合、これを受け入れられるような大きな家のある実家が殆どなくなっている実情も、この際付け加えておきましょう。(親もマンションと言う場合が多くなったばかりか1戸建てでも、空いている部屋が一つくらいではどうにもなりません。
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