02/24/05

離婚の実態3(夫婦の家は妻のもの?)財産分与の欺瞞性?2

つい2〜3ヶ月前に受けた相談では、身体障害者か何かで働けない妻でしたが、
  「公団の借用名義が夫であるところ、夫が出て行って公団に解約書類を出してしまった。」
  「公団から『夫と話を着けてくれないと出て行ってもらわねばならない』と言われているが、どうしたら良いか?」
と言うものでした。
これも財産分与というけちな解決法が、夫による悪用をもたらした悪い結果の一例です。
この場合は、離婚法とは別の法的構成で、(公団からの退去訴訟には戦えるから、)あえて夫の不当な攻撃にひるむことがないように説明しましたが、財産分与という構成では、このように悪用する夫に対して困る場合が多いのです。
私が考えるように「結婚と同時に家の一切(賃借の場合は借りている権利を含めて、住んでいる権利とでも言うべきでしょうか?)の権利が妻のものになる」と言う法原理があれば、こういう濫用事例が起きないのです。
この例から分るように、誰もがその結果を受け入れ難いようなことが、夫の気持ち次第で可能になる現行の法制度は法として間違っているのです。
公団職員も結果の不当性がわかるから困っているのですが、その解決責任を妻に向けるのが筋違いだと私は怒っているのです。
こういうアプローチでは、公団が親切そうに忠告しながら不当な要求をしている夫の味方をする結果になるのが不当なのです。
私はこういう「手」の親切そうな対応には、カッとして戦闘的になるタイプです。
法はどうであろうと、事実上奥さんが家を貰っている解決が多いから良いだろうというのでは、話の分る夫だけですから、法を悪用する夫の実質的違法行為を阻止するのに苦労するわけです。
離婚制度や夫婦別姓に対して感情的に反発する超保守傾向の政治家というのは、古きよき伝統を愛しているのではなく、本当は法形式的に有利な地位を悪用した権限濫用的「はずれ男」の保護にしかなっていないのです。
人に聞かれたら恥ずかしいようなことをする(男の風上に置けない)例外男を、何故保護したがるのか右翼や保守政治家の気持ちは、分りかりません。
「子育て中の巣は女性のもの」という実態に即した法制度にするには、財産分与という姑息な論理に頼るのではなく、「須(すべか)らくオスは、巣を用意すべきであり、用意した巣は、婚姻した時点から妻のものになる」とすべきでしょう。
「小鳥やライオンなどとと一緒にするな」といわれそうですが、いろんな動物のオスは巣に戻らなくなるだけですから、「巣」は、あくまで子育て中のメスのものにしてしまっても何ら不都合はないと思います。
ご存知のように、わが国では、稲作農業の関係で女性が母系社会を構成し、そこへ男がもぐりこむ・通い婚が長かったのですから、ライオンと同じです)男性が家を用意しなければならなくなった中世以降は、動物時代に戻ったと言うべきかも知れません。
それでも男性が用意して女性を迎えた「○○の局」や「○○のお部屋」は女性が主人であって、そこに主上や、お殿様が通うものであって、男の部屋に女性が通うことはありえなかったのです。
婚姻に際して家を妻にプレゼントするのは、法的には贈与の一種でしょうが、人類が動物時代からの慣習に戻っただけであって一般の取引契約とは違うのですから、婚姻によって居住用の不動産を妻名義に移動する場合に限り、特別な契約類型を創設し、贈与税対象からはずせばいいのであって、立法技術上出来ないことではありません。
今でも結納金や婚約指輪などに贈与税は原則かからないでしょうが、そうした歴史を尊重しているからでしょう。
要は政治決断の問題です。
妻に対する贈与税の問題点については、11/02/03「相続分7(民法109)(配偶者相続分の重要性2)」前後のコラムで連載中でしたが、私の基本的な考え方は、夫婦間の移動は相続とすべきではなく子供が口出しすべきではないという考えです。(その考え方では当然相続税もかかりません。)
あまり税法ばかりでは飽きてしまうかと思って、2003年暮れころから中断したままになっていますが、そのうち税法も再開します。



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