02/22/05
離婚解決の1方法としてのDV防止法2(禁止命令の効力1)
商人間の場合でも、下請けが元請を訴えるときは取引終了を覚悟してやるものです。
これまでの離婚前提の仮処分や仮差押は、財産面での保全が目的でしたが、DV法で創設された保護命令は、同じく離婚の準備段階としても、身体・安全面での保全を目的とするものだと言えるでしょう。
離婚手続きの流れは、夫婦和合含みの苦言に始って、謝ったり、誓約書を書いたりして順次エスカレートしていくものですが、いくら苦情を言っても埒があかない一定の段階が来た時点で、(相手を見限って、)敵対関係に切り替わる瞬間があります。
これを明らかにするために弁護士名で文書を出すのが、(離婚に限らず)一般的ですが、この一種としての仮差押、仮処分から入るやり方もあります。
DV法の保護命令は、相手方に対する宣戦布告的効果があるのは否定できないでしょうから、従来の宣戦布告方式に一つの方法を付け加えたことになります。
この帰宅禁止命令だけで、暴力亭主をおとなしくさせる効能が全くないとは言いませんが、これでシュンとする人のほうが稀でしょう。
家庭内暴力防止目的というよりは、命令を出すことによってもっと感情的になるリスクがあるのですから、その見返りとして何を求め予定しているのでしょうか?
臨時緊急避難としての機能しょうか?
ところで、財産保全目的の仮差押や仮処分は、発令されれば、これに違反して処分しても無効になるのですから、その不動産を買う人が出ません。
また、銀行預金の場合には、預金を払い戻したくとも、仮差押があると、銀行は払い戻しに応じませんので、そのとおりの効果が生じますので、違反したくとも出来ないのです。
差し押さえ命令発令による宣戦布告によって、関係が決定的に悪化するデメリットに見合うメリットがあるのです。
保護命令の場合は、違反しても効果がないとはいえない点が、同じ裁判所の命令と言っても意味が違います。
これを法的に分類すると、法律効果に関係する命令は、違反行為をしても違反者の期待した法律効果が生じないので、違反したくとも出来ないのですが、事実行為に関する(例えば「殴るな」と言う)禁止命令は、違反者はもともと法律効果を求めないで事実行為をしているだけですから、無効になるという効果がもともと期待できないのです。
逆に違反して現実に「暴力を振るわれたらおしまい」と言う怖いところがあります。
暴力を振るったのは無効だから振るわなかったことになるのではなく、現に怪我してしまったのでは取り返しが付かないのです。(後で処罰をしてくれますが・・・・)
このように、法律の禁止命令には、2通りの効力があることをこの機会に理解しておくと言いでしょう。
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