02/20/05

DV防止法の限界2(退去命令期間経過後のケアは?)

暴力亭主または遊び好き、無駄遣い、仕事のし過ぎ、(帰ってくるのが遅い)その他夫に対する女性の不満はいろいろありますが、いずれの場合も本人が謝ったり、いくら親兄弟が説教して、2度とさせないと誓約しても繰り返してしまうのが、離婚問題の殆どです。
一回や2回の説教で治るくらいなら、離婚問題まで発展しないのです。
裁判所の命令が出たからといっても、少しの期間はおとなしくする夫がいるかもしれませんが、また復活するのが普通でしょう。
もしかしたら、余計暴力的になるかもしれません。
妻の方は、命令が出たからといって、2週間後に夫がどちらに変わって戻ってくるのか不安で仕方ないというところです。
「どうしましょうか?」と相談されても、初日からいきなり暴力を振るう危険もあるのですから    「2〜3日様子を見て、危険な感じなら連絡ください。」という訳にも行きません。
  「帰ってきた初日の晩からいきなり暴力を振るうような男かどうかは、私よりあなたの方が経験上彼の性格を良く知っているでしょう。」
ということになりますが、本人の方も自信がないので私に相談しているわけです。

かと言って、初日だけ親夫婦に泊り込んで貰っても、いつかは夫婦2人だけの夜を迎えるしかないのですから、どこまで行っても、初日の危険性は予測不可能というわけです。
勿論弁護士が、人の家に毎晩泊り込むわけにも行きません。
こうして考えていきますと、そもそもこの法律は、保護命令が出たからといって2週間安閑として夫の帰りを待つことを予想していないことが分ります。
敢えて、わずか2週間だけ退去を命令する保護命令の実益を考えると、夫が命令を守るとしたら、その間に緊急避難するための家財・身の回り品の取りまとめ期間としての意味があると言えるでしょうか?
(それも行く先がばれたらおしまいです)
暴力から身を守るために、命からがら、着の身着のままで逃げ出すよりは、ましだと思う方がいるでしょう。
しかし、20日の1のコラムで書いたように、この申し立ては、一旦亭主の暴力が収まって亭主が仕事に行った留守の間に遠路裁判所に出向いて申し立てるのが多いのです。
身の回り品を持って出る程度の余裕は十分あるのですから、この制度は、「着の身着のまま」逃げる必要のない、妻からの申し立てを予定しているのです。
ところで、実家に荷物を持って帰るだけならば、私のこれまでの経験でも、弁護士や裁判所が関与しなくとも、親や仲人立会いで荷物を取りに来れば、暴力亭主でもそこで暴力を振るう人は100%近くいません。(この事件でも相手は大学教員でした)
家庭内暴力は、夫婦だけの密室で起きるから問題なのです。



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