02/20/05
DV防止法の限界1(家庭内暴力は夜起こる)
夫婦喧嘩は夜中や休日に多いのですが、(共働きの場合はなおさらです。)110番通報のように真夜中でも電話1本で裁判所がきてくれる仕組みではありません。
例えば東京23区内の居住者の場合は、家庭裁判所のある霞ヶ関(3多摩地区の場合は、八王子支部)まで、自分で出向かなければ受け付けてくれないシステムです。
本人申し立てが出来るといっても多分、申し立ての必要書類が分らないでしょうから、かなりの準備期間が必要です。ですから、興奮して怒鳴りあっている最中に(まして、暴力を振るわれる場合がこの救済の目的です。)妻が裁判所に申し立てる余裕などある筈がないでしょう。
このように考えると、この法律はもともと一旦喧嘩が収まって、かなりの時間が出来て、落ち着いてからの申し立てを予定しているのが分るでしょう。
本当の暴力亭主ならば、折角落ち着いているのに、いきなりこんな命令を貰ったら、却って怒り狂うかも知れません。
熱い喧嘩を冷やす機能ならば、むしろ長屋の連中が飛び出してきて、喧嘩の仲裁をして収まる昔の方が合理的でしょう。
アメリカの報告などを見ていると、住宅街を警官が巡回している光景を良く見ますが、これのほうが合理的かもしれません。
アメリカではこの為にも、植木もなくて芝生だけの庭に、家もガラス窓を大きく取っていてパトロール中の警官が家庭内暴力をすぐ発見できるようになっているとも言われています。(穿ち過ぎ?真偽は不明ですが・・・・。)
事情を詳しく聞いてみると、その女性に対するアカラサマなバイオレンス・暴力があったと言うよりは、精神的虐待と言うか、もう同居できない、帰って来て欲しくないと言う心理側面の大きい事件でした。
「裁判所の退去命令」と言っても、わずかに2週間でしかなくて、その期間が終わってしまえば、夫が帰って来るのを拒めないのですから、(再保護申請制度もありますが・・・)本当に暴力のひどい亭主ならば、こんな命令を強制すると、その後かえって悪化するだけでしょう。
この法律は一般に「DV防止法」と言われますが、私に言わせれば、予防する機能もその後の防止機能もまったくといってよいほどないのです。
江戸時代のように、公権力のある代官所その他に匿われる場合は、暴力亭主も物理的に近寄れませんが、今の法律は「違反して家に帰ったら処罰するぞ!」というだけで、夫が帰ってくるのを物理的に阻止してくれないのです。
警察に頼んでも、せいぜい「時々見回りましょう。」「何かあったらすぐ電話してください」というだけでしょう。
これでは、夜遅く、足音がするたびに夫が帰ってきたのかと、不安で仕方ないのではないでしょうか?
2月16日夜にナイジェリア人に刺殺された奈良の女性の場合、その前に警察から「近づかないように警告していた」と報道されていました。
恋の道、家庭内暴力やストーカーは、猫の恋と同じで理性でやっているのではありませんから、警告くらいではどうにもならないものでしょう。
警告に違反すると、「普通の傷害罪より少し罪が重い」からという、計算づくで止めるようなものではありません。
その上、今は昔のように屋敷内に何日も籠もって生活できる時代ではなく、最低限の毎日の買い物や、仕事があります。(普通は子供の学校や幼稚園もあります)
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