02/23/04
与力 (寄り騎)5(主従とは?1)
応仁の乱以降は、下克上の時代と歴史上言われていますが、本当に自分の家の子郎党が主人を裏切ってしまう例を私は知りません。
例えば家康の父は家来に殺されますが、こうした不慮の事故はありますが、謀反と言えるほどのものはないのではないでしょうか?
毛利であれ、陶晴賢であれ、それぞれ独立の豪族が大内氏に属していただけの関係です。
そして一旦どちらかについた以上は、その指揮下すなわち主従関係になったと言われているのですが、本来の家臣との主従とは性質の違う、どちらかと言えばギブアンドテイクのドライな関係だったと思います。
当時は契約の種類が少なかったので、人的関係は何でも主従を擬制したり親子や兄弟関係を擬制していただけのことではないでしょうか?
大家といえば、親も同然(落語の語呂合わせに過ぎませんが・・)烏帽子親、義兄弟(劉備・関羽・張飛が有名です)とか、親分子分の盃を交わすなど・・・・・。
現在でも使われていて誰も不思議に思わないのは、義理の親子関係でしょうか?
これは、「本当の親子ではない」と言う逆の意味を強調する為に使われているのかも知れませんが、下の世代からでは、必ず「お父さん」「お母さん」と呼びかけますね。
これは力のあるものに対する「自分は実の親のごとく敬愛しています」と言うへりくだった態度表明でしょうか?
これに対して親世代からは、「義理の娘」ないし「息子の嫁」とはっきり区別して話しますし、直接対面の場合「〇○子」と自分の娘みたいに名前を呼びつけたりはっせず、必ず「さん」をつけます。
義理の親の方は、実際の力関係を反映してか、嫁を警戒している感じですね。
そうとすれば、実態に合わない親子の擬制はそのうち廃れて行くかもしれませんね。
夫婦間でも名前を呼び合っているのが普通になってきましたし、これから親子も「あきらさん」とか名前で呼ぶ時代が来るのではないでしょうか?
何しろ絶対的な上下、ないし保護者としての親であるのは、成人までのほんの20年前後で、後の成人後の40〜50年近くは保護者としてでなく、親しい年長者との関係でしかないのです。
何十年も前に世話したことがあるからと言っても、長寿社会では親子関係も変わって来ざるを得ないでしょう。
そうなると、これから発達して行く、或いは残って行くのは、ペットと飼い主の関係を親子に擬制するものだけかもしれませんね。
勿論「内の主人は・・・・」という言い方も、当然なくなって行くはずです。
話がいろいろになりますが、戦後他人間で流行っているのは、社長と先生ですね。
知らない人(知っているが何故か名前が出てこないときには)に対する敬称は、これで大抵は間に合うくらいに多い職種です。
会社でもないのに役所の人が「うちの会社は・・・」なんて普通に話しています。
いつでも社会の主流になっていたい心理があるのでしょうか?
我々の仕事で困るのは、事件の内容理解のために職業を聞くと、殆どの人が「会社員です」と答えるのですが、これでは何のことか分りません。
こちらの質問は、事件とのかかわりで、運転手なのか工員さんなのか、部長なのか同じ部長や工員でも何を造ったり売ったりしている仕事なのか、仕事内容を具体的に知りたい場合が多いのですから、「会社員」では何の答えにもなっていません。
現在では、八百屋も魚屋もトラック運転手もみんな会社員ですから、「会社員」と言うのでは「無職ではありません」という程度の意味しかないでしょう
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