02/25/03

遺言(特別方式3在船者)9(民法42)

第3の特別方式遺言は、在船者のする遺言です。
これも条文を読めば分かりますので条文を書きます。
民法978条・・・『船舶中に在る者は、船長叉は事務員1人及び証人2人以上の立会を以て遺言書を作る事ができる。』
これも伝染病患者と同じで、船に乗っていると言うだけが要件で、病気である必要はないのですから、何故、船に乗ってると言うだけで、自筆証書遺言ができないだろうと言う思いやりの法律が出来たか疑問です。
我が国の人の感覚から言えば、『船酔いの最中に遺言書を書くのは大変だろう』と言う親心ぐらいしか思い付きませんよね。
そうすると、この法律を考えた人は、余程船が苦手だったのでしょうか?となりますが、そんなことではなくて、研究しなければなんとも言えませんが、この条文は、地中海貿易華やかなりし頃、ベネツィア、ジェノヴァの商人達のために発達した歴史があるのかも知れません。
これも980条で遺言者の署名押印が要求されていますので、文字を書けない程酔っていない事を前提としているようですから不思議ですね。
但し、次の981条で、伝染病隔離者及び在船者の特別遺言者が、署名押印不能の場合の規定がありますので、やっと意味があるようなものですが・・・・・それにしても何故船の中にいるときだけ特別扱いするのでしょうか?
考えてみると船に乗って大平洋の真ん中を走っているときに、公証人に出張してくれと頼めないことは確かですね。
ですから、自分で文書を書く能力のない人は困る訳で、公証人の代わり、船長や事務員で良いことにしたのかも知れません。
電車、バスに乗ったり飛行機の中だと、書いているうちに着いてしまいますから、何の特別扱いもないのは、当たり前と言えば当たり前ですが・・・・
もしかしたら地中海の船乗りは、自分の名前くらいは書けても、文書全部を書く能力のない人が多かったのかも知れませんね。 




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