02/10/03

公務員や大企業従業員の無責任主義

『誰が責任取るのか』と時々難詰されますが、これに関して、債務整理で、普段から直面している事例を御紹介しましょう。
現在のように、破産宣告が一般的でなかった時代の話しですが、事業で失敗して倒産し、1億円前後の個人保証をしている人が、困って相談に来る事がよくありました。
倒産後は、タクシー運転手とか、元の職人に戻ってやっと生活していると言うのですから、毎月何百万円単位の支払いをする事は不可能です。
そこで、親戚の人が可哀想だからと、1000万円とか500万円程度に減額してくれれば何とか援助したいと言う事例がよくありました。
こうした話は、相手方が、個人経営者(オーナー)の時は、直ぐ分って話し合いが成立するのですが、銀行や国民金融公庫などは、ほぼ100%ダメでした。
彼等の言い方は、『払い切れないのは勿論分っています。私どもは暴力金融ではありませんので無茶な取り立てはしませんので、払える限度で払い続けてくれれば良いんです。』『銀行は仮に99%払ってくれても放棄は出来ないんですよ』と言うのですが、こちらは『それでは、死ぬまでどころか、孫子の代まで払い続けても利息の一部にしかならないような結果になり、生きて行く楽しみがなくなって自暴自棄になるかも知れないし、親戚が折角骨折ってくれるのだからこの程度で和解するのが人道的だし、債権者にとても、一生かかっても取れそうもない債権に固執していると、やる気をなくした債務者に夜逃げされてしまうと、却って損ではないですか』かと言うのですが、『お客様の大切なお金を預かっていますので、放棄するなどと言う無責任な事はできません。』
しかし、彼等の本心は、勤務先の会社や、公庫が損になろうとなるまいと、一部減額や放棄をした場合に発生する自己の責任問題が先ず気になると言うスタンスです。
そんな事で上司の決裁を取るのに苦労するくらいなら、回収出来なくても良いから、そのまま逃げ回っていてくれる方が、まだましだと言う行動原理です。
私は、『どちらが無責任だ!』と怒鳴りたくなりましたが、ここ15〜20年くらいの間に、こういう無責任なやからが銀行だけでなく、大企業の殆ど全部に蔓延して来ました。
こんな社員教育ばかりしていたのでは日本の国も先がないなあと思っていた所、ここ10年以上に及ぶ景気低迷となったものですが、日本中で無責任社員を量産していたのでは、社会が発展するはずがありません。
無責任な人程、責任はどうなるんだと言いたがるものだと思いませんか? 
こういう事例に多く接していますと、私の持論である『オーナーの目が届く規模の中小企業育成が必要だ』と言う私の考えが生まれて来たのです。

 
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