01/28/07
無主物先占3と窃盗罪5(刑法69)土地とは?
有害鳥獣駆除とか言って、年間ものすごい数の鹿やイノシシなどを射殺していますが、彼らに人間のルールを身につけさせる工夫はないのでしょうか?
先日知床あたりの熊と漁師のすみわけの番組を見ていましたら、結局は熊に「人間は怖い・・獰猛だ」と教えて、ナメさせない・・近づかないように仕向けるしかないと言うことと、食料品を残さないようにする言うと内容でした。
矢張り、おなかが空いて、目の前に食べ物があれば欲しくなるのは人情?ですから、動物の勉強会を開くよりは、これが1番でしょう。
猫や犬は結構人間のルールを知っていますが、それでも食べ物を置いておくと人のいないときに失敬したくなるものです。
03/08/03「桃の節句 6(ともえちゃんの想い出)」のコラムで、御雛様のときに、雛アラレのまわりに犬のよだれがボタボタ落ちていたことを、紹介したことがあります。
動物に対する教育のついでに言いますと、人間でもまだそれほど充分に所有権移転のルールを知っているわけではないのです。
登山やハイキング中に草花を採取する人がいますが、特に保護されている高山植物に限らず、山は今では必ずだれかの所有地ですから、(無主物は国有です)草花もその山の所有者の物となります。
山に行くと縄文時代に気分が戻ってしまうのかも知れませんが(気分だけタイムスリップしてもいいのですが・・・)、日本アルプスなどの秘境?ブナ林も尾瀬沼も都会も、同じ法律が施行されていて、路傍の野イチゴも、水芭蕉も法的には無主物ではないのです。
ただ、都会では法にはうるさい(世知辛い)人が多いが、田舎に行けば法の適用が緩やかな感じが何となくするものですが、建前上は、山奥も東京も同じ法律(時間差がないの)ですのから、気をつける必要があるでしょう。
前回紹介したように、土地は国有地か民有地どちらかであって無主物の土地は、国内には有りません。
ちなみに、草花を取るのと土地所有権の関係ですが、土地と言うのは、土だけでなく石や草や木などでなり立っているのです。
ですから、草花の採取は、その土地の一部をかじっているのと同じです。
物語などにスイカ泥棒と言うのがありますが、スイカを畑から切り離してあったのを盗めば、まさに動産の窃盗ですが、畑に生えている状態ではまだ不動産の一部です。
泥棒が切り離したとすれば、切り離してから動産になるのですから、さあ、どう言う法律構成になるのでしょうか?
窃盗とは、動産の占有を密かに移転する行為ですが、スイカやサツマイモ、あるいは果実・・・ミカンや柿などは、泥棒が切り離すまでは土地の一部であって、被害者が、動産になったスイカ・サツマイモや果物・・ミカンや柿などの占有を取得した事がないと言えるかどうかでしょう。
同じことが、空き巣が家のドアなどを壊して、その取っ手だけ持ち帰った場合にも言えます。
全体として、取り離した時点ではその支配内にあるから、家の持ち主や畑持ち主の占有が続いていると言う解釈になるのでしょう。
ま、こんなどうでもいいことが気になるのが、法律家のサガと言うものです。
家屋敷を売っても、庭石や植木だけ持って出る人がときにいますが、これは厳密には契約違反です。
庭石や植木は、言うまでもなく土地そのものですから、明認方法を施す場合や特約しない限り、土地を売れば、土地の一部である植木や庭の草花みんなその売った土地の範囲に含まれているのです。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
