01/18/07
紙幣と国債2(日銀による国債引受の危険性)
国債を市中で消化しきれずに、日銀が仮に一定割合を引き受けるとした場合、その引きうけた額と同額の日銀券が政府を通して市中に流れ出る仕組みですから文字とおり日銀券の過大流通・紙幣価値の暴落に繋がるのです。
(政府は財政赤字で使う必要があって、国債を発行するのですから、その日銀券を直ぐに使うでしょう)
これでは、中央銀行を別に作った意味を潜脱していることになるし、そもそもずっと先(30年先)に払えばいいと言う借金の意味・・借金とは本質的に時間差を利用するものです・・・債券発行の意味も没却しているのです。
結局、国債を日銀が引受けるくらいなら、経済的には政府によるホシイママな紙幣の増刷となんら変わりがないのですが、今では、どこの国でも紙幣発行権は政府になくて、中央銀行にしかないことから、こうした法網を潜るテクニックが必要になっているのです。
この日銀引受を更に潜脱する方法としては、日銀券の大量発行があります。
この数年以上、日銀の金融政策との一環として、単なる金利の引き下げだけでなく、量的緩和と言うことで、無茶苦茶に紙幣を発行して日銀券のだぶつきを生じさせています。
しかし、いくら紙幣を発行しても、ただで国民にやるわけではないので、結果的に銀行では使い道がないものですから、銀行の預金の使い道の大方が国債引き受けにシフトしてくるのです。
何しろ、不景気で金利を下げても借り手のない状態でしたから、資金需要がないときに日銀券の大量供給・・いわゆる量的緩和政策をしても、銀行としては投資する先や安心して貸せる相手がいない・・これに見合う利用者がいなかったのです。
銀行は、いわゆる貸し渋り貸し剥がしの時代でしたから、だぶついたお金を貸すどころでは有りません。
そこで、銀行は安全第1主義で国債の大量購入に動いたのです。
少し景気が良くなって、国内銀行が保有している国債残高が2005年末に100兆円割れしたと報じられていますが、これだけ大量に銀行が国債を保有しているのです。
と言うことは、日銀の大量発行紙幣のうち100兆円分が、政府に吸い上げられていたことになるのです。
政府が、自分で使うために100兆円の紙幣増発をしていたのと同じ効果です。
そのうえ、ウイキペデイア百科辞典の国債の項目によると
「半分以上が日本銀行・財政融資資金・社会保障基金・郵便貯金・簡易保険などの公的部門に保有されている。」
とされております。
大手が製品を子会社に買わせて、売れた売れたと発表しているのを粉飾決算と言いますが、国債発行の半分が公的機関・政府の子会社・・日銀などに製品・・国債を買わせているのでは、子会社に買わせている大手企業と同じでしょう。
これに加えて、民間銀行に100兆円も買わせるのは、メーカーで言えば、下請けに買わせているのと似ています。
こうして、国債発行額の半分プラス100兆円が政府と銀行を通じて、政府の自由に使えるお金として還流しているのです。
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