01/17/07

国債発行と税収(建設国債)

逆に、日銀券と引き換えに国債を売るのですから、発行した時点で市中から、流通している紙幣の回収が進む可能性すらあるのです。
アメリカの財務省証券は、こうして貿易赤字で海外に垂れ流した筈のドルを回収しているのです。
その代わり、アメリカの場合は、海外に売却しているので、イザとなって取り付け騒ぎが起きる可能性・・ドルの暴落が心配されています。
これに対し、日本政府は、日本の国債は国内でしか原則として売っていないので、いくら巨額になっても海外に借金しているわけではないから、心配がないと言います。
国民一人当たりの国債残高がいくらになろうとも、その債権者が同じ国民であるから、最後にデフォルトしても、国内の所得移転が起こるだけであって、海外から苦情がくる訳ではないと言う話です。
 「国民は怖くないが、海外の信用を失うのは怖い」というスタンスです。
国民を馬鹿にした態度です。
国債発行が、発行済み紙幣の回収になるかと言う点に話を戻しますと、日本の国債は、税収不足を補うために発行している・・・すぐ使うために発行したのですから、直ぐに使うでしょうから、紙幣回収の効果はほんの短期間にすぎないでしょう。
(アメリカの場合、財務省証券発行によるドル紙幣の使い道は、知りません。)
結局は、国民が自分で使う筈の紙幣・・国内で流通している紙幣を、国債で吸い上げて政府がその分を使おうという姿勢です。
内国で国債を売り切る形式の国債発行は、国内に出回っている一定額の紙幣を、民間の創意工夫で使うか、役所・官僚が吸い上げて計画的?に使うかの選択の問題です。
増税して政府が沢山のお金を使うか、増税しないで・・減税して国民にお金を持たせて、国民の好きなところに使わせるかの議論があります。
国債の増発(買受人を国内に限るのは)は、国民からお金を吸い上げるという意味では、同額の増税と同じ性質・効果があるのです。
ですから、赤字国債は税収不足を補うためとは言いながら、実質は国民からお金を吸い上げる点では、増税・・税収と同じなのです。
増税の場合、強制的に国で割り当てるのに対し、国債は好きな人が買うだけから良いだろうということで、大した議論がされませんが、国民からお金を吸い上げる点では同じです。
このように、国債発行は国内流通紙幣の分配をどうするかと言う点では、増税と似ていますので、強制的かどうかではなく経済的に、政府が使うのがよいのか、国民が自由に使うのが良いのかについて、この方面からの議論が本来必要でしょう。
増税論議ではなく、経済論議が必要なのです。



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