01/13/07

世界平和17(戦争の原因13・・賠償金5)講和条約の重要性

日清戦争の結果、日本が台湾と朝鮮半島の権益を手に入れたことばかりが強調されますが、実はこのとき獲得した巨額の賠償金がなければ、約10年後の日露戦争の準備も出来なかったでしょうし、その後の日本の発展はありえなかったのです。
むしろ、新領地の経営資金がなくて直ぐにも破綻していたでしょう。
何しろ、このとき手にした賠償金は、当時の日本政府の国家予算の何倍という巨額なものだったのです。
戦後の朝鮮特需同様に、この巨額資金が近代化資金や、新領土となった朝鮮半島や台湾の経営資金になったのです。
事前根回し、講和条約締結の必要性については、日露戦争のときも同様で、乃木大将が203高地を落としたからと言って、そのまま継続していたら日本は持たなかったのは、周知のとおりです。
このように事前に、日本の根回しがあって、いいところで留め役が入る約束があってこそ戦争が成功したのであって、第2次世界大戦のように誰も留め役のいない戦争をすると大変なことになるのです。
こうした講和のテーブル設定を準備しないで始った朝鮮出兵や、日中戦争〜第2次世界大戦では、参ってしまったのです。
日本では、これまで国内戦・歩いていける隣国との合戦ばかりでしたから、講和しなくともそのときの合戦で分捕った城一つでも2つでもを死守していれば、そのうちその領土が自分のものになると言う形式でした。
(それでも、越後の上杉は、山を越えた関東にいくつかの城を維持出来なかったことを、1月11日・・・2
世界平和14(戦争10・・賠償金2)インフラ整備」のコラムで書きました。)
日本ではこうした経験しか経験がないので、賠償金を取って帰る講和の仕組みに慣れていなかったのです。
ましてや広い海を越えて、城の一つや二つあるいは10個でも20個を占領しても、長期に維持していくことは出来ません。
ベトナム戦争の例でも分かるように、10倍20倍の兵力・国力差の場合でもむつかしいのですが、ちょっとした実力差の場合に、講和なしの戦争をすると、泥沼化し、失敗に終わるのは、日本だけではありません。
ましてや、実力差がないのに将軍の采配の上手下手だけでうまく勝った程度では、長期化するとどうにもなりません。
そうなると、遠征軍の方が参るのは、古今東西変わらぬ原理でしょう。
ちょうどサイコロ振りを繰り返せば、サイコロの目が平均化される原理と同じです。
ナポレオンも、それまでのオーストリアその他との戦いでは、ちょっとした戦術の巧拙で勝敗がきまると直ぐに講和条約が結ばれて、その都度凱旋出来たので、英雄として賞賛されボロが出なかっただけです。



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