01/08/07

世界平和6(仏教と世界平和)

仏像の泥棒や押し入り強盗ならば、時間が過ぎれば、また信徒による寄進でお寺を復活できます・・大仏殿などもこうして何度も戦火に遭いながらも復活維持できたのです。
ところが、異教徒による侵略の場合、台風一過を待っていれば、信者まで奪われてしまい、お寺そのものがなくなってしまうでしょう。
こうして、内面世界に逃げ込んで泰然としていたのでは、仏教が押しまくられる一方となります。
東南アジア諸国では、イスラムによる海岸線・海上交易の広がりに応じて、仏教が山岳部に押しやられてしまったのです。
中央アジア・・シルクロード沿いでは、完全に仏教が駆逐されてしまい、イスラム化してしまいました。
その交易コ−スから外れている奥地であるチベット高原にだけ、仏教が生き残ったに過ぎません。
やっと、生き残ったチベットも中国・・漢民族にやられっ放しで、気の毒な限りです。
戦国時代の経験を基にした仏教の無防備主義・・話せば分かる式の非暴力主義は、異教徒間の紛争時代には文化背景が異なるので、そのまま通用しない筈です。
仏教が我が国で過去に経験した非武装中立の安全保障策政策は、世界平和の実現に、あまり役立たないと見るべきでしょう。
ところで戦争は、何故起こるのでしょうか?
世界平和を考え、戦争の防止を考える以上は、戦争は何故起きるのか?その原因の探求こそが必要でしょう。
後に書きますが、軍備があるから起きるのではありませんから軍縮さえ成功すればいいと言う発想で軍縮を論じるのは、現実から目を逸らした議論でしょう。
また仮想敵国の軍備増強をあげつらうのも論点のまやかしです。
戦争の原因は、一言で言えば、縄張り争いですが、 01/04/07「戦争の非合理的契機(十字軍の本質1)掠奪戦争」以下11月5日・・・・1「戦争の合理的原因2(農業社会の戦争2)」などで書いたように、縄張り争いには、合理的契機によるものと非合理的契機によるものがあります。
非合理的契機によるものは、世界の警察官・・・権力集中が達成されれば、その取り締まり強化によって防止することが可能でしょう。
これに対し、合理的原因・・発展不均等があって、これの是正のために起きてくる戦争の場合は、これを権力で押さえつけるのは、長期的には無理があります。
これをうまく吸収出来ない世界状況・・制度の場合、この非合理な状況是正のためのマグマが溜まってきて、いつか爆発してしまうので、かえって大規模な戦争に発展する危険があります。
これが、第1次第2次世界大戦でした。
強盗的な契機による戦争は、今のところ北朝鮮による暴発のリスクを除けばあまり心配がなさそうですから、ここで研究しなければならないのは、上記の合理的契機による戦争防止です。
こればかりは、権力によって無理にそのエネルギーを押し込め・・抑圧しても、時間の経過によってその反動が大きくなるばかりですから、むしろこうした囲い込みによる不均等発生を、是正していく方策を探ることが必要です。
国内的に見れば、能力差よりも身分や出自による階級差などは、現代社会では概ね是正されてきました。
今後は国際的不均衡の是正が戦争防止に必須です。



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