01/05/07
戦争の合理的原因2(農業社会の戦争2)
要するに、異民族間で有効利用したい・・浸透圧の原理・・・内外不均衡があって、許容範囲を越えると、戦争が起きるのです。
資源ナショリズムの根源も同じでしょう。
こうした不均等が収まり、農業社会が安定してくる・・世界中(モンゴルなど中央アジアや中東地域を除いて)が、新産業である農業社会に平均化してきたのが、中世社会と言えるでしょう。
そうなると農地適地なのに未利用地がなくなるので、農耕用地の奪い合いも収まります。
古代からの戦争といっても、他集団が使ってないなら使わせてくれと言う要求が主であって、他人の使っている農地まで奪うような戦争は、滅多に起こらないのです。
自分よりも有効利用しているもの・・すなわち金持ちです・・から、土地や財産を取り上げようと言う誘惑は、泥棒・夜盗の原理でしかないので、ヘゲモニー争いである国内戦以外には、意外に発生していないのです。
日本の武士団は、この過程で発生したものでしょう。
対外戦争で、そうした強盗的な戦争は、モンゴル族の争い・・・掠奪が主目的でした・・ゲルマン民族によるローマ攻撃や、十字軍の遠征・あるいは新大陸などの植民以外には、発生していないのです。
こうして見ると、ゲルマン民族とモンゴル族は掠奪が大っぴらに許容される社会で主目的が一貫していますが、世界史的に見て特異な民族ではないでしょうか?
全世界が農業化した後の農業社会(中世)の戦争に戻しますと、農地と言うものは、いきなり大規模に他集団から取り上げても、その従事者の確保ができません。
その結果、他民族を攻撃するような大規模な戦争は起き難いと言うか、無意味・費用倒れなのです。
中国で言えば、灌漑地をジリジリと広げて行く(だから漢民族と言われるのです)しかないのですが、その分手堅いので、ロシアや中国の版図は、長い間に広大になって行ったのです。
我が国が、白村江の海戦での敗戦以来鎖国化し、農業社会化したことを紹介してきましたが、国内の水田耕作民化が完成=大和朝廷が完成するとその内部では、大きな戦争の必要がなくなります。
農業社会が完成すると、内部での勢力争い・・非合理的な契機に端を発した戦争しか、起こらないのです。
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