01/27/06

終身制問題点2(芸術テーマ)

今回も長恨歌の一部を紹介しますが、今回は男女関係でなく、政治のありようとしての参考としてみてください。
      漢皇重色思傾国   御宇多年求不得  
      楊家有女初長生   養在深閨人未知   
      天性麗質難自棄   一朝選在君王側

しかし玄宗皇帝は、女色に溺れていたことすらないのです。
詩人としては、行政のことはよくわかりませんから、こんなことしか書けないのでしょうが、それにしても、政治家の事跡の描写としては御粗末です。
(詩のテーマになり難いのかな?)
でも「きれいな景色や物が立派だ」からと写真に取ったりするのは、一定の技術があれば、誰でも出来ることで、芸術家である必要が有りません。
素人目には、芸術的に描きにくいものを、技術作品に仕上げる・昇華するのが、本来の芸術家ではないでしょうか?
詩的になり難いテーマですが、行政の難解なやり取りを芸術に仕上げれば、そりゃあ、大したものでしょう。
政治家の事跡を基本にした詩ならば、すこしくらいは、政治向きのことも芸術的に昇華して書き残しておいてほしいものです。
玄宗皇帝のように最初は名君(開元の治)の誉れ高く、後期には乱の原因となる政治の乱れを指摘され、一人二役を演じてしまったのは、皇帝任期が長すぎたからでしょう。
12/11/05「律令体制5(唐王朝社会の安定と律令社会の崩壊1)」のコラムで紹介しましたが、玄宗の制定した開元律(737)が最後で、後は明代(1367)にまで600年も放置されているのですが、玄宗の時代に律令制が行き詰まっていて、その後は改正すら出来ない状態になっていたのです。
前半は行政に精出し、後半は、文芸に精を出したので、盛唐といわれる文化時代を創出出来たのですが、その理由は、政治の行き詰まりにあったのです。
01/13/04「中国の歴史観」のコラムで、足利義政の例を紹介したことがありますが、政治に行き詰まると文芸に逃げるしかないのでしょう。
鎌倉北條執権家最後の得宗であった高時のように、闘犬に走った例もありますし、この1月24日に紹介したルイ16世のように、錠前作りに精出し例もありますが、方向こそ違いますが、彼らも動機は同じでしょう。



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