01/11/06

労働組合法2(不当労働行為

戦後の改正では、治安維持法や刑法で処罰しないという消極的な保護でも足りたのでしょうが、これだけでは、政府は中立にとどまります。
前回のコラムで書いたように政治には、中立はないのです。
形式的中立では、日本の労働者のひ弱さを応援するためには、不十分でしたので、労働3権を積極的に保障するための労働組合法が制定され、労働3権を妨害する行為を不当労働行為として禁圧する制度まで出来たのです。
戦前までは、旧来の刑法など利用して、経営者側寄りの運用されていた労働争議が、逆に労働者寄りに後押しする建前に変わったのです。
労働組合法を見ておきましょう。

労働組合法 昭和24・6・1・法律174号 
(不当労働行為)
第7条 使用者は、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
1.労働者が労働組合の組合員であること、労働組合に加入し、若しくはこれを結成しようとしたこと若しくは労働組合の正当な行為をしたことの故をもつて、その労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱いをすること又は労働者が労働組合に加入せず、若しくは労働組合から脱退することを雇用条件とすること。ただし、労働組合が特定の工場事業場に雇用される労働者の過半数を代表する場合において、その労働者がその労働組合の組合員であることを雇用条件とする労働協約を締結することを妨げるものではない。
2.使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと。
3.労働者が労働組合を結成し、若しくは運営することを支配し、若しくはこれに介入すること、又は労働組合の運営のための経費の支払につき経理上の援助を与えること。ただし、労働者が労働時間中に時間又は賃金を失うことなく使用者と協議し、又は交渉することを使用者が許すことを妨げるものではなく、かつ、厚生資金又は経済上の不幸若しくは災厄を防止し、若しくは救済するための支出に実際に用いられる福利その他の基金に対する使用者の寄附及び最小限の広さの事務所の供与を除くものとする。
4.労働者が労働委員会に対し使用者がこの条の規定に違反した旨の申立てをしたこと若しくは中央労働委員会に対し第27条の12第1項の規定による命令に対する再審査の申立てをしたこと又は労働委員会がこれらの申立てに係る調査若しくは審問をし、若しくは当事者に和解を勧め、若しくは労働関係調整法(昭和21年法律第25号)による労働争議の調整をする場合に労働者が証拠を提示し、若しくは発言をしたことを理由として、その労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱いをすること。

要するに、逃散・・・みんなでそろって退職する自由は、当然にある前提で、団結して交渉したり、ストライキは出来るようになったのです。
ちなみに、みんなで一斉に会社を止める自由が有ると言っても、実際には、大勢一斉に次の就職先を決めるのは不可能なので、経営者にはその心配はないのです。
ですから、現代社会での重要性は、辞めないで交渉し、(そのための団結)戦えることに有るのです。

上記の不当労働行為があれば、直ちに経営者が刑事処罰される仕組みではなく、労働側では、労働委員会に救済申し立てが出来(27条)、審理の結果、委員会の救済決定による自主履行を期待し、経営者がさらにこれに違反した場合は、刑事罰を課される2段階方式になっています。



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