01/29/05
保釈と時効2(被告人と被疑者)(刑事訴訟法18)
捜査段階の人は「被疑者」といい、被告人とは言いません。
公訴提起されて晴れて?出世魚のように「被告人」に昇格する仕組みです。
この条文で、「被告人またはその・・・・は、」という文言は、公訴提起後被告人になった後でなければ保釈請求できないことを表しているのです。
私が無実だという人の保釈をどしどし認めて良いじゃあないかというのは、公訴提起された人だけの話ですから、彼らが保釈後出頭しないで逃げていても永久に時効が進まないのです。
刑期の重い犯罪では、保釈金も高額ですから、逃亡するとそのお金が没取(刑罰としての没収ではなくボッシュといいます。口頭の発音では区別が難しいので実務上区別するために「ぼっとり」とも言っていました。)されてしまう上に、さらにそのうち捕まるのですから割に合いません。
こうした事情から、これまで、私が経験した限りでは逃亡した被告人は一人もいません。
没取の規定を見ておきましょう。
刑事訴訟法
第96条 裁判所は、左の各号の一にあたる場合には、検察官の請求により、又は職権で、決定を以て保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。
1.被告人が、召喚を受け正当な理由がなく出頭しないとき。
2.被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
3.被告人が罪証を隠滅し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
4.被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の
身体若しくは財産に害を加え若しくは加えようとし、又はこれらの者を畏怖させる行為をしたとき。
5.被告人が住居の制限その他裁判所の定めた条件に違反したとき。
2 保釈を取り消す場合には、裁判所は、決定で保証金の全部又は一部を没取することができる。
3 保釈された者が、刑の言渡を受けその判決が確定した後、執行のため呼出を受け正当な理由がなく出頭しないとき、又は逃亡したときは、検察官の請求により、決定で保証金の全部又は一部を没取しなければならない。
いまだかつて逃亡した事例もないのに、(と言うのは、乏しい私の経験でしかないのですから言い過ぎですが、)100〜1000に一つくらいあるかも知れませんが、わずか1人2人の為に逃亡の恐れもない998〜999人を監禁しておくのは、国家の犯罪行為ではないでしょうか?
自白しない被告人の保釈請求を原則として却下する裁判所の運用は、どう考えても自白強要と刑の前取りしか考えれません。
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