01/27/05
保釈逃亡の実益1(刑事訴訟法16)
軽い罪で一生涯逃げ回ることは滅多に考えられない、と前回までのコラムで紹介しましたが、こういうわけで殆どの事件、例えばヤクザの拳銃発砲事件などでも一定期間するとどこかの組員が拳銃を持って自首してくるのが通例になっているのです。
前科によりますが、2〜3年(銃刀法)或いは10年前後(殺人罪でもそんなものです)入るのが必至の事件でも、死ぬまで逃げ回っているよりは、早く済ませてしまった方が気分が楽だという訳です。
北朝鮮に逃げていた元赤軍の人たちが、帰ってくれば世論の指弾を受けるばかりか、刑務所に入るのが分っていても帰って来たい気持ちになるのも同じです。(日本は良いですよ!)
外国へ逃げていても戻ってくるくらいですから、狭い日本では逃げおおせなくて、どうせ途中(死ぬ前に)で捕まるならなおさら損です。
当たり前のことですが、例えば、10年逃げていて捕まったときにその10年分またはその何分の1だけでも可哀想だからといって刑を軽くする法律はありません。
むしろ保釈を悪用しての逃亡ですから、情状が悪くなって却って刑が重くなるだけでしょう。
そうすると、逃げていた期間だけ日陰者の生活が長くなったことになって、丸損です。
控訴するかどうかの相談があった場合にも、似たような説明をしています。
ドウセ実刑で半年間刑務所にはいるしかない事件のときに、控訴して服役を先のばししてどうなるかと言う議論です。(控訴しても刑は軽くなりそうもないときの話です。)
私の説得方法は、
「どうせ行くのに半年伸ばしていると、(控訴すると4ヶ月前後は先に延びますが、ま、切れのいいところでここでは半年としただけです)その半年間は何をしていても楽しくないだろう。」
「同じ1年間のうち先にいけば、あとの半年は気分晴れ晴れだけど、あとで行けば行く前の半年は灰色だから結局その分だけ半分刑務所に入ったような気分で却って損だよ。早く服役してしまいな!」
と言うものです。
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