01/25/05

「法治国家」8伝統の重み(裁判所と弁護士の違い)

これまで、西洋とわが国とでは、「法に対するスタンスが違う」と書いてきましたが、1月23日・・・・2[民事法の融通無碍性(具体的妥当性 ) 民法120 ] のコラムで書いたように民事ではローマ法からきたナポレオン法典・・・我が民法でも柔軟ですから刑事事件だけが、法に対するスタンスが違うと言えるでしょう?
刑事事件に関しては、西洋式人権思想で教育されてきた我々弁護士には、裁判所の処罰目的運用がおかしく映るだけでしょう。
それにしても、裁判官や検事は我々弁護士と同じく20代半ばまで西洋の法を勉強をしてきた筈なのに、裁判官になるといきなり、裁判が処罰目的に切り替わるなんて、変わり身が早いものです。
西洋輸入の人権思想は、日本人にとってはメッキみたいなものですから、処罰機関であった伝統を引きずる裁判所の中に入ると、学校教育くらいではすぐメッキがはがれるのかもしれません。
裁判所にはこの長年の実績があるから、どんなに弁護士会から非難されても(わが国で妥当する法が分らないやつらだと馬鹿にしているのかもしれません?)滅多に保釈を認めない運用になり、また、滅多に無罪判決が出ない運用になっているのでしょう。
自衛隊の存在が憲法9条に反しているのは理屈上明らかですが、裁判所は統治行為論とか何とか理屈をつけてみんな避けて通っているのもちょうど同じでしょう。
表向きは法律遵守と言いますが、本音では
 「押し付けられた憲法や法律をそのまま聞いちゃいられない、わが国の伝統に従った裁判をやるつもり」
と言うところでしょうか?
罪刑法定主義のように、何とか解釈でごまかせるのはそのままとして、自衛隊のように明白過ぎて理屈でごまかしきれないものについては、統治行為論で逃げてきたのです。
裁判官には戦後追放がなく、そのままの体質で来ていることについては、平成16年11月3日・・・3の「自白強要をなくすには?3(自由心証主義と裁判所の体質)」以下のコラムで紹介しました。



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