01/14/05

売春防止法1

高度成長期に向かって、みんな殆ど結婚し、離婚率も史上最低になって、家庭が安定したことなどは、01/09/05「女性の結婚観2と婚姻率・出産率1(皇女紀の宮)」のコラムで紹介しました。
こうしたみんなが結婚する安定した背景から、売春防止法が1956年5月24日 昭和31年法律118号 で成立し、1957年4月1日に施行されたのです。
戦後勤め人社会が始り、社会が安定すると、みんな飼い犬みたいになって野蛮な人が少なくなって来ますので、女性活動家の運動の成果あって、「もういいだろう」と言うわけで、売春を禁止することになったものです。
歴史とは、そういうものですが、活動家の功績があった分だけ、時代より進んでいたので「ざる法」にするしかなかったのでしょう。
売春防止法では買春行為そのものの禁止に踏み切れなかったばかりか、売春者の処罰も罰金程度にとどめられていました。
また繰り返す女子は、処罰対象ではなく矯正施設で教育すると言う程度でした。
私は、その昔修習生として売防法違反で検挙された女性の取調べを担当したことがありますが、本人は罰金しかないのを知っているので、ニコニコしながら何でもしゃべり一刻も早く罰金を払って釈放して欲しいと言う態度ありありです。
指導検事の話では、「○○町に行ってみな、今晩、もう町に立ってるよ」という話でした。
現在の売防法を見ると、客引き行為も懲役刑が規定されていますが、売春行為自体の処罰はありません。
当時は、客引きも条例違反くらいでしかなかったのでしょうか?
もう忘却のかなたでよく分りません。
売春防止法(1956年5月24日 法律118号)管理売春や、業とする者の取締りが基本でした。
この基本精神は、制定後30年近く経った現在でも同様です。
第一章 総則
第一条(目的)  この法律は、売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることにかんがみ、売春を助長する行為等を処罰するとともに、性行または環境に照して売春を行うおそれのある女子に対する補導処分及び保護更正の措置を講ずることによつて、売春の防止を図ることを目的とする。

法律の目的として明確に「売春を助長する行為等を処罰する」・・・「女子に対する補導処分及び保護更正の措置を講ずることによつて、売春の防止を図ることを目的とする。」とうたわれているところであって売春行為、買春行為自体は処罰しないのです。
日本人同士の管理売春・・・・身売りは前時代でなくなりましたが、後進国の女性からパスポートを取り上げて前金が払い終わるまで拘束する暴力団のやり方は今でも普通に存在しています。
法律ができたからと言っていきなり厳しく取り締まると、まだまだ旧様式の人間が残っているのですから、却って潜行・・性犯罪になって治安が乱れます。
当面は、事実上の売春業者であるトルコ経営者などを大目に見ておいて、時々摘発することでお茶を濁してきたのです。
社会人心の進化言っても、まだら模様で進化するのですから、政治の要諦は地域や人心に応じたほどほどの取り締まりにあるともいえます。
買春の方は、後に紹介するように未だに処罰規定が作れないのでザル法の典型とも言われて非難されていますが、法律政策と言うものは、論理一貫性だけでなく社会の実情にあわせる必要があることが却って分るでしょう。



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