01/12/05

流域下水道と(反)公共工事

大きな利根川水系の水を、結果的に全部地下のパイプにしてしまうなんて、土木工事能力や経済効率の問題ではなく、中国風に言えば、「天を恐れぬ行為」です。
私の宗教は、何教なのか自分でも良く分りませんが、こういう宗教心をあちこちに書いていますので、コラム読者の分析にお任せしましょう。
そのころは、巨大工事・・・・自然破壊が大きければ大きいほど土木業者や製鉄会社が潤い、(関連業の裾野も広いですよ)良いことと思う時代だったのでしょう。(今でも彼らはそうですが・・・。)
土木、製鉄に限らず経済界全般で、設備や店舗など規模が大きければ大きいほど良いと言う「規模の利益」信仰がある時代でした。
戦後営々と河川をコンクリートで蔽う公共?(と言うよりは反公共)工事をしてきて、もうすることがなくなって来るのが目に見えてきたので、今度は発想を変えて人工の川・大規模パイプラインを作ろうと言うことになったのでしょうか?
本四架橋や高速道路では、採算性が問題になりますが、下水道関連工事では如何に膨大な工事でも生活の利便性が増すと言うわけで住民が反対しませんし、採算と言う概念がないので、予算は天井知らずのメリットがあります。
そのうえ、一旦作れば膨大な施設であればあるほど、メンテナンスの継続収入と何十年に1回の全面作り替えが保障されるのです。
利根川に限らず、これを全国の河川に及ぼしていけば、殆ど無限に工事がある計算です。
どの程度の規模になるかと言うと、最下流の千葉に来るころには、最上流の群馬県や栃木県から順に集まった下水汚水量が膨大ですから、パイプの太さも半端なものでは間に合いません。
利根川の水を殆ど取水し尽くすことを前提にすれば、現在下流に流れている水量と殆ど同じ大きさのパイプが、必要な理屈です。
私は昔から自然破壊に反対でしたが、この講義ではそこまで話しが出ませんでしたので、ただ驚いていました。
そのときに、「ではどうする?」と言う解決策としては、現在の「生放流」が資源浪費型でいけないのだと言う話だったように思います。
この流域下水道計画はその後どうなったか知りませんが、あまりにもひどいマイナス効果がわかってきて沙汰止みになったのかもしれません。
最近は大規模プロジェクトは、風当たりが強いので、当面は世論の反発をかわす為に、市町村の垣根を越える広域組合の結成で少しづつ大きくしていき、最後につなぐつもりかもしれません。



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