01/09/05
女性の結婚観2と婚姻率・出産率1(皇女紀の宮)
現在の婚姻率や出産率の低さも、女性のこの上昇傾向に関係があるでしょう。
女性は、子供の将来に責任がありますから、思慮深い女性ほど安易に結婚せず、ひいては出産しなくなる傾向があるのです。
女性の地位の上昇が、婚姻や出産の本当の自由を保障し、これが婚姻率、出生率低下になって来るのであって、保育所の数や経済的な育児手当月額何千円がどうのと言う世界ではありません。
逆に生活保障が出来れば出来るほど下がっていくものなのです。
どこの世界でも、或いは今昔を問わず、上流階級の子女(男女を問わずという意味です)ほど独身率が高い原因は、食べて行くために不本意な結婚をする必要がない本当の婚姻の自由があるからなのです。
上昇志向との関係ですが、上流化すればするほど自分より上位者が少なくなるので、(大大名は小大名に嫁ぐのはいやでしょう)相手候補が減ってくる結婚困難になる傾向があります。
男は家臣の娘であれ、格下の大名からであれ、構わないのですが、女性ににとっては格下に嫁ぐのは苦しいところです。
こうした視点で考えれば、天皇家の皇女には格上はないのですから、これほど悲しい宿命はありません。
婚姻の新生活の喜びと言っても位の下がることしかないのですから、身分が絶対の時代には、婚姻はマイナスばかりです。
紀宮様の婚姻では、皇族でなくなってしまうばかりか、婚姻相手が今のところ僅か45平方メートルのマンションに住んでいると言うのです。
上流階級だけでなくとも、中流以上にまで経済的に恵まれてくる先進国では、婚姻率が下がり、出生率も下がる原因が、ここにあるのです。
中流意識が蔓延してきた昭和50年代には、結婚さえ出来ればいいのでなく、普通の銀行員男子でさえ「変なのに捕まると大変だから」と口に出すようになっていました。
女性の親も同様でした。
かと言ってお見合いもないのですから、これでは結婚のチャンスがなくなる一方です。
女性の社会進出が、直接婚姻率や出産率を下げているのではなく、経済的余裕が却って出会いでさえためらわせるのです。
こうして変なのに捕まる心配のない底辺層ほど安易に出来ちゃった婚、不良交友による結婚や出生率が高くなるというわけです。
生物学の適者生存の逆バージョンが証明されているのです。
ちなみに高度成長期に婚姻率が極めて高く、いわゆる特殊出産率も2〜3人と理想的でしたし、離婚率が史上最低となったのは、上記の考えと矛盾するものではありません。
高度成長期初期は言うまでもなく全期間を通じて、上流階層以外ではまだ、女性は結婚しなければ独身生活を続けることが出来ないのが普通でした。
女性裁判官や弁護士、医師など高収入者は特別例外と言うところです。
他方で結婚さえすれば、高度成長のお陰で、殆どのサラリーマンは年功で昇進していけましたので、例えばスーパー店員になると「何年したら店長になれる」、銀行の場合も「何年したら主任、係長・・・何年で支店長」等が私の大卒時期のうたい文句でした。
工員でも規模拡大が続いていたので、工場内の昇進が約束されていた点は同じです。
この時代には夫の収入だけで、生涯安定した生活が保障されていたのと、子供を産むと親以上の高学歴にしていく将来の希望が満遍なく持てたからです。
この裏返し(専業主婦=夫の中途死亡に備えて、)として、生命保険や遺族年金制度なども発達したわけです。
高学歴と言うことの意味は、高度成長期には、親の商売や農業の相続すなわち家柄よりも、サラリーマンになる時代でしたから、その武器としては家柄よりも学歴選抜社会となっていたからです。
高度成長が終わり、収入格差が固定化(新たな世襲制の定着・・高学歴家庭から高学歴子女が再生産される文化格差)してくると、高収入家庭の子女は、結婚の必要性が減退し、逆にリスクとみなすようになってくるのです。
他方で医師弁護士などは、独身のままで生きていけるだけでなく、普通の女性も親世代の高収入によって、いわゆるパラサイトシングルでも生きていける時代が来たのです。
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