01/10/04

幕府の婚姻禁止の範囲2(同姓娶らず3)

そこで本題の江戸時代の婚姻禁止規定ですが、江戸時代には、朱子学に凝っていたことを表向きの理由に、儒教道徳の禁近親婚制度の導入をしたのです。
しかしその実質は、幕府は同姓娶らずの核になるところを導入せずに、もっとそれの拡張形である義理の関係間の婚姻だけを禁止したのですから、都合よい部分だけ輸入したと言えるでしょう。
ミスタードーナツの先輩みたいです。
即ち、禁、近親婚の範囲は、直系は養方継母方まで禁止、(即ち父祖の妻妾との蜜通)傍系では、兄弟姉妹、伯叔父母と甥、姪先妻の子と後妻の連れ子などが禁じられ、さらに武家では、妻の姉、夫の弟との再婚が禁じられました。
ただし、積極的に将軍家から御三家等へ繰り返し輿入れしていますので、大名の婚姻妨害・断絶狙いや結束妨害がハッキリしていると思います。
日本では、それ以外の国民にとっては古来の風習のまま親族間の婚姻は、むしろ奨励されていましたので、この法律は死文だったようです。
幕府が朱子学を都合よくつまみ食いしたのは、これだけではなく、君臣の関係などがあります。
幕府と大名や家臣間はこれで一貫しますが、これが突き進んで行くと、征夷大将軍は天皇の臣でしかないのに政権を簒奪しているのではないかと言う、(悪家老のお家乗っ取りみたいですね)ことになります。
こうして、幕末水戸学の尊王攘夷運動につながって行くのですから、運命の皮肉と言う他ありませんね。
こんなことは「〇_学」などと大げさなことでなく、子供でも分る論理ですが、権力者が強いときには誰も言い出せないのです
結局学問や思想と言うのは、何時の時代にも権力者が都合の良いところだけをつまみ食いして国民に押し付ける道具でしかなく、その権力が下り坂になると、反政府側から支配論理の矛盾したところを追及されるようになるようです。
こうしてみると、いつも強いものが都合よく使うための道具みたいですね。
個人情報保護を言い立てて役所は何でも秘密にしたがりますし、政府の気に入らないのはどんどん立件して、捜査し、不断は全然尊重していないのに、こういうときだけいきなり司法権の独立を言い出して、政府は知りませんと言い訳したりするのも同じ手口です。


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